昔の飛行機を覚えているだろうか。
昔って言っても、わずか2年前のことだけど。
到着して、
飛行機が止まった瞬間に乗客たちはいっせいに立ち上がり、
頭上から荷物を降ろし、
「早く前のドア開かないかな~」と立ったまま待つ。
コロナ後、
「密集を避けるため立ってはいけないルール」になっている。
昔のクセで飛行機が停止してすぐに後に立つと、
「お客さーん!立たないでください!」
って怒られる。
結構なボリュームで怒られる。
日本人ってマジメだから、この1年間の訓練?で、
しっかりと「おすわり」して待つ状態に↓
で、スチュワーデスさんに聞いた話。
結局、今の方がお客さんが外へ出る時間が短くなったそうな。
なんじゃそりゃ(笑)
じゃあ、あの日、俺たちはどこへ急いでいたんだ(笑)
到着したら、
急いで立ちあがり、
急いで頭上の荷物を降ろして、
前のドアが開かないことにイライラして、
立って待っていた、あの時代。
なかなかドアが開かなくて、10分くらい立たされることもあった。
後部座席なんて、動き出すまで15分くらい立ったまま待っていた。
「早く降りる」ために。
今じゃ、「座って」「優雅に」待っていて、
むかし「急いでいた」頃よりも早く降りれる。
夢も願いも、きっとそう。
焦る気持ちを抑えて、優雅に待ってみよう。
早く、早く、早く、次は、これを、そして、あれを。
きっと、その焦る1つ1つの手順が、
トータルとして夢の接近を遠のけている。
ANAが到着した時に機内に流れる音楽、優雅だよ。
↓怒られたんすよ。
「おい、そこのクソガキ!座れ!」ってスチュワーデスさんに。
「クソガキじゃない、美少年じゃ!」
「いやいや、クソガキだろうが立つなんて」
「はぁ、どこをどうみても美少年じゃねーか!」
はい、せーの、
/
「おっさんです。」
\
その人、「ガキ」でも「少年」でもなく、
おっさんです。
ということで、「優雅」に「座って」「焦らず」待ったら、
急いでいた2年前より、結局は「早く降りられている」という科学的事実。
信号もそうだよね。
めっちゃ急いでる車に抜かれて、3kmくらい先で、また会ったりするよね(笑)
あんなに車線変更をしてたのに、なんでお前、おれの隣にまだ居るん?
って状態。
1つくらい信号をスピードで突き抜けたとしても、
どうせ、その次の信号で止められるんだよね結局。
信号は全部、連動してるんだから。
急いでも、急いでも、僕らはどこにも辿り着かないから。
「辿る」ことを楽しんでみよう。
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さとうみつろう
日本の作家・ミュージシャン。中2の長男コクトウ君と、小4の長女ザラメちゃん、3才になった次女ミリンちゃんの3児のパパ。石垣島で生まれ中学は大分県、大学は北海道。社会を変えるためには「1人1人の意識の変革」が必要だと痛感し、大手エネルギー企業から独立。本の執筆や楽曲の発表を本格化し、初の著書がシリーズ累計30万部のメガヒットを記録。10代の若者を中心に多くの支持を集める。ところ…
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