伝説の、天照太神が、隠れた岩戸があると言われる、

恵利原の天の岩戸の前で、洞くつから真の天照をおびき出すため、

祈り始めたみつろう。

しかし、下手すぎるお世辞のせいで、いっそう、天照は洞くつの奥へ奥へ。



どうしよう・・・。



途方に暮れていると、ずーと誰も居なかった天の岩戸神社に、

参拝客がやって来た。

もう1時間くらい居るけど、初めて、他の人間がやって来た。

他のにんげ・・・

ん?

どう見ても、人間には見えない、おっきなプロレスラーのようなお兄さん!

こんな、マッチョマン、初めて見た!

マッチョというより、変な筋肉の付きかたをしている。人間的じゃない。

そして、顔を見たトキに、確信した。


彼は、手力男神(タジカラオシン)さまの生まれ変わりだ!!

もう、イメージ通り!!

間違いない!

100人が100人、彼を見たら、「あ、手力男神さま」って言う。




そうか、天の岩戸の話し()では、天照をおびき出すために、

八百万の神の中でも、特に3人の重要な神さまが関係していた!


①知恵の神さまが作戦を練って、

②作戦通り、お笑いの神さまが舞台で演劇をして天照太神を岩戸から誘き出し、

③怪力の神さまが、岩戸を遠くに放り投げた!



①知恵の神さま:思金神(オモイノカネシン)さま。

②お笑いの神さま:天宇受売神(アメノウズメシン)さま。

③怪力の神さま:手力男神(タジカラオシン)さま。


いつも、思考やマインドばかりで悪知恵が働くみつろうは、

神さまに、「お前はまるで思金神の生まれ変わりだな」って言われてるし、

お笑いのセンスもあるっぽいから、天宇受売神の血も引いてるような…。

そこに、ついに、手力男神さまが登場!

役者は揃った!

とりあえず、話しかけてみた。


みつろう
「あのぉ~、天照さんが隠れていた洞くつって、

 水が出ている、あれなんですかね~。それとも、別のとこですかね?

 いやね、今日はね、天照さんを洞くつから誘き出すために来たんですが…。」


レスラー
「さぁ、分かんないな、ちょっと。」


ぶっきらぼう!

顔だけ見ると、軽く3人は殺しているであろう、人相!

だけど、奥の方には、真の優しさがあるような、雰囲気!


ぶっきらぼうに返答したレスラーは、岩戸より上の方へ続く階段を上がっていく。

マジで、歩き方とか、「どしーん、どしーん、どしーん」って感じで歩く。 






 
  
とりあえず、追っかけることに。


看板には、「風穴」って書いてある。





 
これが、風穴。


先に風穴に着いて祈っていたレスラーに、殺される覚悟でまた話しかけた。



みつろう
「ここは、何なんでしょうかね?

 かぜあな?」

レスラー
「どうだろう…。岩戸に入った場所が下の穴なら、

 これが出口なのかな…。」


みつろう
「あ、出口と入口って、別なんですか?

 まったくその発想は無かった!そうか、別なのか!」


レスラー
「いや、違うか…。

 同じか。入った場所と、出た場所は同じかもな。

 ここは、非常口というか、風を入れる穴かもしれないな。」



そうぶっきらぼうに返答すると、また、「どしーん、どしーん」と下りて行った。

この風穴からは、物凄い勢いで風が吹き出ていた。

下の穴からは水がビチョビチョに吹き出ていて、

上の穴からは風がビュービュー出ている。

とりあえず、先に山を降りて行った、手力男神の追跡で頭がいっぱいで、

もう、天照を洞くつから出すとか出さないとか、どうでも良くなったので、

風穴の中に、感謝だけしといた。


みつろう
「天照さま。昨日、今日と伊勢の地を廻らせて頂きました。

 行く先、行く先で、素晴らしい景色を見せて頂いた事、感謝いたします。

 これからも、ミエルチカラ(見る、聞く、嗅ぐ、触れる、全て)でもって、

 この世を照らし続けて下さい。

 ありがとうございます×3」



みつろうが祈り終わると、すでに手力男神さまは、だいぶ下の方に。





 
ダッシュで山道を下りて、手力男神さまを追いかけるみつろう。



見て、これ、わかる?この筋肉の変な盛り上がり方。人間離れしてるでしょ?

下の水穴あたりで、どうにか追いついたけど、

なんだか、この、隠れながら、写真を映すのが楽しくてハマってしまい、

話しかけずに、探偵気分のまま、彼の隠し撮りを続けた。






 
まるで、気分は、
雪男を山で発見した、ミステリーハンター!

写真から、わかると思うけど、大木の後ろに身を隠したりしながら、激写!!






 
もしも、みつろうを、さらに後ろから映像で撮ったら、もうドラマそのものだろう。


一つの大木の後ろでパシャパシャして、

一気に次の大木までダッシュして距離を縮め、パシャリ。

走るトキは、前かがみの姿勢のまま、ササっと!








 
息を殺さなければ…。見つかったら、確実に殺される。


「てめぇ、何してんだよ!」って。4人目の犠牲者になっちゃう。

時には、見ての通り、道の下の川に身を隠して、パシャリ。

カメラの「カシャー」って音が、マジで肝を冷やす。

やってるうちにマジで楽しくなってきて、距離をむっちゃ縮めて、肝試し。

近距離から、接写したり…。






 
でも、そうこうしているうちに、駐車場についたので、


まるで何事もなかったかのように、話しかけた。


みつろう
「今日は一日、お疲れ様でした。」

レスラー
「あ、はい。じゃあ、また。」



みつろうのレンタカーの横に、レスラーの車が停まっていたのだけど、

もう、車も悪そうな車!黒塗りのワゴン!


どう考えても、こんな彼が、たった一人で、

こんな神社にまで、手を合わせるためだけに来るわけが無い。

背景がわからない。不似会い。

というか、ホント、不思議。


なぜ来た?


ギャングのボスが、一人で、山奥にある神社を拝みに来る?

あ、死者(被殺害者)の霊を慰めに?



全ての可能性で、一番あり得るとすれば、ただ一つ。


彼が、手力男神さまだからです。


こうして、無事、3人の神さま(の生まれ変わり?)が、

天照さんを出すために、天の岩戸の前に集いましたので、

きっと、太陽神さん、無事に、出て来たことだと思います。

呼ばれたんでしょう、この日の行事のために、3人の神々が。


じゃないと説明出来ないような、彼の異質感


ひょっとすると、彼は、神がかり状態だったのかもしれません。

車に乗って、初めて、「っは!」って意識を取り戻したかも。


とにかく、天の岩戸前での、不思議なめぐり合わせの報告でした。



(←不思議な旅は、まだまだ続く←) 

 





↓今日の記事は、実物の彼を見ない限り伝わらないと思うけど、

自信を持って言えます。

彼は、手力男神さまです。

歩き方、顔の形、筋肉、しゃべり方、そして、それなのに優しい雰囲気。

山を下りる彼を、全力で追っかけて、

木の後ろに身体を隠して写真を撮ってるうちに、

マジでそれが楽しくなっちゃって、探偵気分で、雪男を追いました。

山道を全力で、はぁはぁと駆け降りながら、木の裏に隠れる。で、パシャパシャ。

また、ばれないように息を殺して、接近して、パシャパシャ。

最接近したトキには、カメラ音を消してくれた川の流れの音に、命を救われました。

川は命を運んでくるって噂、本当かも知れません。

写真は後ろ姿だけですが、もしも、心当たりがある方。

当探偵ナイトスクープ局まで、連絡下さい。

2013年5月13日16:00頃に、なぜか男一人で、恵利原の天の岩戸へ、

手を合わせに登った、知人、友人、本人、がいましたら。

優秀な探偵が、謝罪に伺います。

↓今日は下のSNSボタンを押す際、

「すいません、あなたは手力男神さまですよね?」ポチ↓ポチ↓

命を守るため、言えなかった一言です。

 

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