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ある禅寺で、禅師の説法会が終わり、

会場となった大広間の後片付けが始まった。

師匠に何を言われるも無く、弟子たちは座布団や机などを片づけ出した。


弟子A(一休さん)
「よーし、俺は座布団を他の弟子たちよりも沢山片づけるぞ!」



弟子Aは張り切った。

それもそのはず、師匠がこっそりふすまの向こうから、


覗いているのを発見したのだ。



弟子A
「師匠が見ている。

きっと、誰が偉いのかを隠れてチェックしているんだ!

偉いと褒められたい。

他の弟子はサボっていたけど、お前だけは頑張ったねと褒められたい。

座布団をもっと、座布団をもっと!!

山田君!! 座布団をもっとくれ!!」


がむしゃらに片づけに夢中になった弟子Aの目に、

座布団を一枚も片づけていない弟子B(ファッ休さん)の姿が止まった。





弟子Aは、心でつぶやいた。


弟子A
「ばーかめ。

お前がそうやって、サボっている姿を、

師匠は、ふすまの向こうから、こっそりと見ている!!

それにも気付かず、お前は遊びまくっているな。


・・・。


おい、ていうか、座布団を片づけないならまだしも、

片づけた座布団を片っ端からブン投げて遊んでいるじゃないか!

へへーんだ。

お前は絶対、おーこらーれるー♪」




弟子Aは何枚も何枚も座布団を片づけた。

もっともっと、もっと座布団を。

一枚でも多く、もっともっと!!

得をつくりたい、善行をしたい、偉くなりたい。

必死に頑張る弟子Aが、

邪魔ばかりする弟子Bにイライラし始めるのに、そう時間はかからなかった。



(ブチっ!)




弟子A
「おい、ファッ休!!!

どうして手伝わない??

周りを見てみろ!!

みんな、必死に片づけているじゃないか!!!

それなのにお前は、


座布団をフリスビーにして、木魚に当てるゲームなんかしやがって!」




弟子B
「えー?

だって、別に師匠は、『片づけておいてね』とは言って無かったぜ?

それなのに、何故かお前らは説法会が終わると同時に、

我先にと片づけ始めた。

まるで、『褒められたい』・『偉いと言われたい』と言ってるようだ。

どこかから、師匠でも見ているのかい?」



弟子A
「師匠に何を言われずとも、我先にとみんなが片づけを始めたのは当然だ。

みんなこの寺に修業しに来ている!

少しでも立派になりたい、人の役に立つようになりたい。

沢山の徳を積んで、立派な僧侶になる。

お前以外、全員の修行僧がそう思っている。

今よりも少しでも立派に!

今よりも少しでも偉く!」


すると、弟子Bは、ポツリとつぶやいた。



弟子B
「そんなにも、君は偉くないのかい?」




弟子Bのセリフは、弟子Aの胸に突き刺さった

大広間に居る、全ての弟子が黙り込んだ。




少しでも偉く、今よりももっと立派に。


偉くなりたい、偉くなりたいと何度も唱えた自分たちは、

自分たちを、ものすごく『偉くない』と言ってるようなものだと、気付いたのだ。


偉くなりたい、偉くなりたいと言えば言うほど、

私は偉くない、私は偉くないと心がツブヤイテいたのだ。



弟子たちは座布団を一枚片づけるたびに、


一段ずつ得を積めると思った。


もっと偉く、もっと立派に。




でも、多くの座布団を必要としている自分は、

どれほど「偉くない」と言い張っているのだろうと気付いたのだ。





弟子Bのセリフは、みんなの闇を照らし尽くした。


弟子B
「そんなにも、君は、偉くないのかい?」




弟子A
「必死に得を積もうとすればするほど、

自分には徳が無いと言っているようなものじゃないか。」




静まり返った大広間に、

覗き見常習犯の師匠が入って来た。




和尚
「どうしてそんなに偉くなりたい?

そんなにも、君たちは、偉くないのかね?」



さっき弟子が言ったばかりのセリフサラッと盗用した師匠に、

弟子Bが投げた座布団がぶつかった。






和尚
「ファッ休!!!

言っとくけど、お前は、一番偉くないからな!!

もっともっと徳を積め!!!」




覗き見・盗作・すぐキレの師匠よりも、

ひょっとすると弟子Bの方がナニカを悟っているんじゃないかと、

寺に居た弟子たちは思い始めた。





「もっと偉くなりたい、もっと善い行いをしたい、もっともっと・・・」

そう頑張っている人を見かけたら、こう言えば良い。


「そんなにも、君は、偉くないのかい?」


もちろん、これは、あなた自身のストーリーである。





あなた
「もっと営業成績を上げたい!

もっと瞑想を極めたい!

もっと徳を積み、もっともっと善行を行いたい!

さぁ、くれよ、部長!

俺に、もっともっと仕事をくれよ!!

俺は、Aさんよりももっと座布団を片づけるぞ!

俺は、もっともっと偉くなる必要があるんだ!




なぜなら、俺は、こんなにも偉くないんだからな!!




っは!!!」







↓いつでも、自分の行いに、「なぜなら」をつけてごらん。

もっと幸せになりたいと思い続けている自分の行いに、

「なぜなら」と付け加えてごらん。

心でつぶやき続けている本音が出てくるから。

「なぜなら、こんなにも不幸だからな!」って。


↓今日は、下の二つのボタンを押す際、

ファッ休さんの名言をつぶやきながら、押してみてね。

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