こんにちは。平塚市、満川眼科医院、中の人です。
本日のテーマは、緑内障です。
前回までのおさらいとして、、、
緑内障の概略については、
緑内障① へ。
![右差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/525.png)
眼圧の豆知識については、
緑内障②へ。
![右差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/525.png)
眼圧の測定については、
緑内障③へ。
![右差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/525.png)
日本人の緑内障については、
緑内障④へ。
![右差し](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/525.png)
緑内障コンテンツも増えてまいりましたね、、、。
今回は生活習慣が緑内障に与える影響を書いていきたいと思います。
あくまで多少の影響を与えるかもしれない、という観点のもとお読みください。さて、
これまでに眼圧は常に一定ではなく微妙な変動をしていることを述べましたが、実際に目の中でどんな状況が生まれて緑内障に影響を与えているのかも書いていきます。
眼圧が高くなると視神経乳頭周囲の神経繊維層の障害により元の見え方が失われると書きましたが、この数年で視神経乳頭周囲の血管に注目し、別の視点から障害の度合いを見る研究もされました。
結論としては、これまでの👉 OCT(光干渉断層計)の検査と比べて特別な診断力がある訳ではなかったのですが、緑内障と血管の太さ、血流、密度にも関係がある事が分かってきました。
近年の画像検査の進歩は著しいものがあります。
その中の一つとしてに眼血流量測定にはLaser Speckle Flow Graphy(LSFG)により、血管密度測定にはOCT angiography(OCTA)を用いることにより視神経乳頭周囲の変化を知ることができるようになりました。
ただしいずれも特定の機関でないと機器を持っていないので測定が難しいかもしれません。
検査の機械がめっっっっちゃ高いからです![札束](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/335.png)
![札束](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/335.png)
血管の走行や太さは検眼鏡にても確認することが出来ますが、緑内障進行にともない細く(狭窄化)なると言われています。
血流量を知ることは目の栄養をどれだけ運ぶ事が出来ているのかに影響しますが、緑内障の進行にともない血流量が少ないことも分かってきました。
また、視神経乳頭周囲の血管密度を調べると、毛細血管が少ないことも、なんとなく分かってきました![電球](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/673.png)
![電球](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char4/673.png)
原因検索は容易ではないですが、環境因子が強いのではないかとも言われています。
例えば、タバコです。
タバコは血液をドロドロにすることはよく知られているかもしれませんが、眼の血管に対しても影響があります。静脈は拡張し、血流は著しく悪くなります。
これは血管の炎症によるもので、たとえ禁煙しても5年〜10年くらい元には戻らないと言われています。
また、緑内障だけではなく加齢黄斑変性症という難病のrisk factorとしても有名です。
他にも血圧など全身疾患にも影響があります。
低・高血圧症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群や脂質異常などが有名ですが、その他に強度近視や偏頭痛、腹囲や運動量(かなり沢山の運動量が必要)にも関係があります。
最近ではメタボリックシンドロームは眼圧上昇の危険因子であるとも言われています。
全部結論が共通なのですが、栄養(酸素)を眼(網膜)に送り辛い状態はリスクになります![滝汗](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/039.png)
![滝汗](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/039.png)
低血圧は血流が悪くなる状態ですし、高血圧は動脈硬化のことが多く、糖尿病は血流が悪くなる病気ですし、睡眠時無呼吸症候群は無呼吸により酸素を届けづらくさせる状態が多くなります。偏頭痛は血管の拡張収縮が原因で同様です。
強度近視は眼球が大きい眼であることがほとんどであり、血管豊富な脈絡膜や網膜が引っ張られて薄くなっている状態にあるため血流が悪くなると言われています。
では、緑内障は栄養状態に影響があるのかどうか???
複雑な相互作用があるのではっきりとした答えがある分野ではないですが、、、
・ビタミンAの摂取が少ない人
・植物油の摂取が少ない人
・酸化に関わる鉄を多くとる
と言われています。
最近流行っている話ですが、エビデンスもあり、眼に酸化ストレスを与えないことが眼病予防にいいという話です。
その他に栄養学の見解から良いとされるものもあるようですが、眼科的エビデンスが無いのが現実です。。。![真顔](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/042.png)
![真顔](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/042.png)
また、広島の放射線と緑内障の影響を考察した報告もありますが、緑内障の種類によっては影響するものもあるようですが、あまり関係がない可能性があります。
最後に、
どんなことに対しても言えることですが、
規則正しい生活、睡眠時間、食事のバランス、リラックスした環境づくりがよりよい体を維持する一番のポイントになります。
緑内障も例外ではありません。忙しい日常の中でも体を労わる努力を出来る範囲でしましょう。
目の検診は、平塚市満川眼科医院へ。
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