こんにちは。満川眼科医院です。
本日のテーマは、OCTです。
☞光干渉断層計①ではOCTの概要を説明したので、今回は満川眼科医院に設置されているNIDEK社のRS3000について書いていきます。
画像はNIDEKさん提供です。
OCTは目の構造解析を行う機械と先に説明しましたが、何を解析するか、その辺りを細かく書いていきます。
まず、断層図を見てみましょう。
ここでは網膜を輪切りにした時にどんな情報が得られるのかを確認します。
網膜は10層あります。
そのどこかに障害があって視力不良となるのか,、形態変化を客観的に見ることができるでしょう。
続いて、黄斑部マップです。
網膜の厚みを正常者データの平均値から比較して良いのか悪いのか客観的に見ることが出来ます。病変部、緑内障等の進行具合を調べます。
網膜の厚みは眼球の大きさ(眼軸)によって大きく左右されます。ただ赤く表示されるているから悪いとは一概には言えません。
しかしこのRS3000は他のOCTと異なって、特別な解析の中に眼軸長を補正するモードがあります。
さて、次は視神経乳頭マップ。
視神経の周囲の厚みを詳細に検出することで、緑内障の進行具合を見ることができるでしょう。
視神経繊維層の厚み、視神経乳頭の形状を調べることによって緑内障の診断に特化した結果を表示できます。
カラーマップ表示されているのでどこに異常の可能性があるのか分かりやすくなっています。
それと似た検査としてGCCマップがあります。
GCC = (神経繊維層RNFL + 神経節細胞層GCL + 内網状層IPL)三層の厚み
細かい話をすると読みたくなくなるので簡単に言うと、
網膜10層のうち、緑内障において障害が起こるある特定の網膜の一部の層の厚みを調べるモードになります。
緑内障は視神経乳頭から眼の中心部分(黄斑部)に向かって弧状に薄くなっていく特徴があります。上図を見ても赤くなっている範囲が下方に広がっていることがよくわかると思います。
先にも挙げましたが、赤いからといって必ず病気というわけではありません。
近視眼は眼の長さ(眼軸)が長くなります。屈折異常についてはまたの機会に書きます。
眼軸が長いということは、眼球が大きい。つまり全体が引き伸ばされた状態になります。当然網膜も引き伸ばされて薄くなりますので赤表示になりやすくなるわけですが、それは異常ではないので気を付けてください。
また、前眼部用の額当てと前眼部アダプタを装着することにより角膜、隅角など前眼部のOCT画像も取得することができます。
先に挙げましたが、眼軸長補正モードや正常眼データベースをもとにより正確な病気の検出が出来るようになったのが当機種になります。解りやすさ操作しやすさも+要素ですね。
当然OCTだけで診断するわけではありませんが、これらは診療の役に立つ重要な武器になるのも事実です。
正しい知識と強い武器をもって診療をすることができます。
健康管理のために、たまには検査してみてもいいのではないでしょうか。
眼の健康診断は、平塚市満川眼科医院へ。
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