KPさんがトイレに行きたいと言い出したので
道の駅を通り過ぎて、見晴らしのいい丘で休憩にすることにした。
菜の花が咲いていて、春らしい。
うかれるようにKBさんが展望台に登っていった。
ぼくとKPさんが下から見上げ、KBさんがてっぺんからにこやかに微笑み手をふっている。
KPさんがぽつりと言った。
「K1さんも誘えばよかったですね」
最終的に群馬県の鬼石(おいし)にある温泉に行くつもりだったから
群馬県に住む旅好きのK1さんを誘ったら来てくれそうな気がする。
これにはカブ系のエンジンを積んでいるCT110に乗っているKBさんと
リトルカブ、カブ90と乗り続けたカブ好きのK1さんの縁を結ぼうとする
縁結びの旅人KPさんの策略が垣間見える。
「電話してみれば?」
気軽に言ったみたものの来てくれるかどうか。
KPさんが電話をかけるとどうやらやってくるらしい。
そして、突然電話を渡されたが困ってしまった。
きっちり走るコースも決めていなくて、休憩するのもその場の思いつき。
のらりくらりのんびり走り、のんびり休憩のツーリング。
K1さんに現在地と最終的には鬼石の温泉に向うことを告げると
まっすぐ温泉に向っていると思ったのか国道254で来ますか?なんて聞かれてしまった。
峠を越えて、秩父の有名な神社に寄ってから温泉に向うかな?ぐらいしかKPさんとKBさんには言っていない。
寄り道大好きな旅系ライダーのツーリングなので正確な時間と合流場所も決められず
おおよそのコースを伝えて、近くなったらまた電話するとK1さんには伝えて電話を切った。
果たしてK1さんと合流できるのか、ちょっと不安。
それから、和紙の里でまったり。
じゅうぶん昼を過ぎていてみなさんお腹を空かしはじめているが峠を越えて秩父の町にたどり着かないと食事する場所もない。
KPさん情報で長瀞駅前に美味い蕎麦屋があると言う。
じゃあ、神社を見物してからそこでということになった。
峠を越えてすぐに唯一眺望が開ける場所がある。
そこでもまったり。
しかし、蕎麦屋の閉店が午後三時ごろかも?とKPさんが思い出したように言うじゃない。
時間が無い。
神社見物はすっ飛ばして、ルートもショートカット気味に選択して蕎麦屋に向うことにした。
春うららくねくね山道、田舎道を走って、大きな国道に出た。
ひとりだったら飛ばしてしまうがつるんでいるのである程度のスピードを保ってのんびりと走る。
反対車線にコンビニが見え、駐車場にバイクが停まっているのが見えた。
天気もいいし、今日はツーリングしているライダーもいるなぁ。
のほほんとそんなことを思って通過する際にライダーを見ると地図を広げていた。
おまけに目が合ってしまった。
なんかきょとんとしていたなぁ。
バックミラーを見ると最後尾を走っていたKPさんがハザードを付けてコンビニのあたりで停まっている。
慌てて左ウィンカーを出して路肩にバイクを停めた。
む、む、む。もしかして。
やはり。
コンビニで地図を広げていたのはK1さんだったのだ。
のらりくらり走ったり、峠で小休止したり、ルート変更したり、無意識でやっていたことがすべてこの瞬間につながっていた。
なんて偶然は驚きと嬉しさに満ちているのだろうか。
※その3はあるのか!?