最近の新聞ではフリーターやニートの文字を良く見かける。年間所得が少ないフリーターやニートが増えれば、経済市場を巡るお金が少なくなるから様々なところで破綻が起きてくるだろうと警告している。また、パート、アルバイト、契約社員、派遣社員の雇用を増大させている企業ばかりになって、より多くのフリーターやニートを生み出している。
日本経済が正常だった頃、若いときには知識も経験もないから体を使って働き、歳を取るとともに体力が落ちてくるから徐々に頭を使う仕事にシフトしていき、晩年はゆったりと暮らすことが一般的な世間の認識だったと思う。
数週間前から市のシルバー人材センターからお爺さんがふたり派遣されて、店の品出し(売り場に商品を出すこと)をすることになった。理由は賃金がアルバイトやパートを雇うよりも安いから。仕事内容は商品を売り場の指定場所にただ置けばいいだけのように簡単に思える。それが重い荷物を運んだりしてけっこう体力を使い、在庫の品と注文を受けた品に分けたり、どの商品に盗難防止策するかとか、どこにどんな商品があるかとかを覚えなければ作業がスムーズに進まない。たいてい若い人なら体力もあるし、1、2回やれば大体のことを覚えてくれる。それがお年寄りになると体力的にもきつく、伝票の文字が読めないほど身体能力が落ちてしまっている。きょうあったことを1つの例をあげれば、御老人がある商品を手に持っているのを見て、ぼくは慣れているから、ああ、あの商品はあそこだなとわかっていたが、品出しはすべて任せて聞かれたら親切に教えてあげるように言われていたので、黙って眺めていた。それが30分ほどウロウロして、なかなか1つの商品を出すことができないでいた。すごく困っているようで同情しつつ、なぜ場所がわからないのか不思議でいた。色違いの同じ商品が置かれているので、普通はわかるはずなんだが。御老人がようやく聞いてくれたので、置くべき場所に案内しながら「同じ商品がここにあるので・・・」とひとこと多い言葉を言いながら、御老人が手に持っている商品を確認して置くべきところを見たら別の商品が置かれていた。どうも御老人は商品が置かれていないところばかり見て、置くべき場所がないと判断したようだった。お客さんは気軽に商品を手にとって眺め、買わないとなると空いている所に無造作に商品を置いてしまうものだ。常に売り場の整理はしていてもお客さんといたちごっこをしているようなもので、商品が常に正しい場所にあるとは限らない。たまに商品の値段ラベルと売り場のラベルが違うと文句を言うお客さんがいて、難儀することもある。話を戻すと、たいていの人は品出しをするときに違う商品が置いてあったら正しい場所に置き直して売り場の整理もするようになる。それが御老人たちには理解できないようである。こうしてみると、簡単な品出し作業は体力と少しの機転があればできるので、特に若い人や店に入って間もない人がやってきた仕事で(もちろんベテランもやるが)、どうもシルバー人材センターから現役引退してきた方々がやるような仕事ではない気がしてくる。
とはいえ、世の流れは御隠居する歳になっても体力や知力を必要とする仕事をしなければいけなくなるのか、と思ってしまう。いやな世の中になったもんだ。
そういえば、新聞にフリーターやニートに対して「10年後の自分はどうなっている?」と質問アンケートが書かれていた。一番多い答えは「正社員で働いている」だった。暴動が起きなければいいが・・・。
U2を聴きながら、そんなことを思い浮かべて書いてみた。
(特に内容とU2は関係ないが・・・)