週足チャートで振り返る【3月30日週の相場まとめ】。
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先週の相場を振り返りましょう。
先週の米市場は反発。
ダウ平均が2月高値から10%下落、調整局面入りが意識される中で相場はニュースドリブンの色彩を一段と強めています。
週初はルビオ米国務長官の発言や、トランプ米大統領がイランのエネルギー施設や発電所攻撃の可能性を警告するなど下落、しかしその後は米国とイランの停戦協議が進展しているとの報道を受け、これまで市場の重しとなっていた地政学リスクがやや後退しました。特にトランプ大統領が「イランが和平案の大半に合意した」と発言したことや、米政権が軍事作戦の収束を視野に入れているとの報道、イラン側からも条件付きながら戦闘終結の意思が示されたことで、最悪シナリオの回避が意識され、これまで売られていた株式に買い戻しが広がりました。
またFRBのパウエル議長がインフレ期待は「短期を超えてしっかり安定しているようだ」と発言し、追加利上げに対して慎重な姿勢を示したことも市場の下支え要因となりました。
ただトランプ大統領の演説で、「今後2〜3週間にわたりイランを激しく攻撃する」との強硬な発言、交渉がまとまらなければ発電所攻撃も辞さない構えを示したことで停戦期待は後退。情勢の不透明感は完全には払拭されていません。トランプ大統領の発言などに振らされた1週間でした。
4月6日には米国によるイランのエネルギー施設攻撃停止の期限を迎えますが、原油価格の上昇が再び市場の重石となっています。原油高は単なるコスト上昇ではなく、企業収益の圧迫、インフレ再燃、金融引き締め長期化といった複数の悪材料を同時に呼び込みます。
原油価格の方向性、ホルムズ海峡の実効的な封鎖状況、米政権の発言トーンの変化を見極めつつ、個人投資家としては相場が急落した場面で狼狽売りをしないためにも、あらかじめ資金管理と投資シナリオを明確にしておくことが求められそうです。
経済指標にも注目すべきポイントがありました。3月のISM製造業景況感指数は52.7と市場予想(52.1)を上回り、製造業の回復基調を示しました。これは景気の底堅さを裏付ける材料として株式市場にポジティブに作用しています。ただし、同時に価格指数が2022年6月以来の高水準となった点は見逃せません。エネルギー価格の上昇を背景に、企業のコスト増加圧力が強まっていることが示唆されており、今後の企業収益に対する懸念は完全には払拭されていません。
3月のADP非農業部門雇用者数は6.20万人増と、市場予想の4.10万人増を上回りました。雇用増の大半を教育・ヘルスケアサービス業界が占めており、前月(6.30万人増)からはやや減速したものの、「予想を上回った」という事実が重要であり、米国の雇用環境が急激に悪化しているわけではない、という安心感を市場に与えています。FRBが金融緩和に踏み切るためには、雇用の明確な弱さが必要ですが、現状はそこまでの状況には至っていないと解釈できます。
2月の小売売上高は前月比0.60%増と、こちらも市場予想の0.50%増を上回りました。前月は0.20%減少していたことを踏まえると、個人消費が持ち直していることが確認できます。米国経済はGDPの約7割を個人消費が占めるため、この回復は極めて重要です。消費の底堅さは企業業績の下支え要因となり、株式市場にとってはポジティブな材料といえるでしょう。
週末に発表された米雇用統計 (3月)も、
非農業部門雇用者数・前月比 予想6.0万人→結果17.8万人増
※前月分が-9.2万人→ -13.3万人と下方修正されています。
失業率 予想4.4%→結果4.3%
平均時給・前月比 予想0.4%→結果0.2%
平均時給・前年比 予想3.8%→結果3.5%
となりました。
全体的には良い結果で雇用の堅調さを示したと言えます。
先週の日経平均株価は、週足で249円58銭の下落。ただ日中の値幅は1000円を上回り、短期資金の流入によるボラティリティの高さが印象的でした。
3月第4週の投資主体別売買動向によれば外国人投資家は4週連続の売り越し、個人投資家も売り越しでした。
アメリカ・トランプ大統領の口から飛び出した「日本はホルムズ海峡を自力でなんとかしろ」という趣旨の発言も気がかり。
トランプ米大統領の発言が相場の転換点になっている点は引き続き注視すべきでしょう。強硬な軍事姿勢を示したかと思えば、停戦の可能性にも言及するなど、発言一つで市場のセンチメントが大きく変化しています。これは現在の相場がファンダメンタルズというよりもヘッドライン主導で動いていることを象徴しています。今後も同様の展開が続く可能性が高そうです。





