12月のマーケットの都合を押さえておいてみては。
Ciao![]()
今年もあと1ヶ月。まだFOMC、日銀金融政策決定会合などイベントがありますね。
年末が近づくと、マーケットは通常の需給だけでなく“会計上の都合”が色濃く反映され始めます。特に欧米の機関投資家は12月決算が多く、このタイミング特有のフローが毎年のように株価に影響を及ぼします。
1. 欧米勢の「決算対策」で資金が動きやすい時期
12月は、欧米の多くのファンドが会計年度末を迎えます。
このため、
• 評価損益の確定
• ポートフォリオの見直し
• リスク量の調整
といった“財務会計目的の取引”が増えます。
特定の銘柄そのものの価値というよりも、帳簿をきれいに締めるための売買が目立つ時期であり、普段よりもフローが先行しやすい点が特徴です。
2. クリスマス休暇前に「前倒し」で動く
特に欧米市場では、12月後半は市場参加者が急減します。クリスマス前後は休暇に入る投資家が多いため、ポジション調整は月前半〜中旬に集中します。
結果として、月初から中旬にかけてリスク調整の売買が増加や後半は商いが薄くなり、値が飛びやすいという特徴が見られがちです。
材料がないのに動いたという年末特有の値動きは、この流動性の低下も背景にあります。
3. 指標発表そのものが「手仕舞いのきっかけ」になる
この時期に特徴的なのは、経済指標の数値そのものよりも発表のタイミングが取引の合図になる可能性がある点です。この時期だけではありませんが、米雇用統計やCPI(消費者物価指数)、FOMCなど、主要イベントにかこつけての手仕舞いも見られます。
重要なのは、指標の良し悪しより、発表を境に一旦リスクを落としたいという会計的な意図。
そのため、発表結果が市場予想通りでも、フロー主体の売り・買いが発生するケースがよくあります。
4. ポジションの偏りを読むことがカギ
年末相場では、「誰がどちらに傾いているか」が値動きを決めます。
指標や材料より、ポジションの偏りが解消される力が強く働くためです。
たとえば、上昇相場が長く続いていた → 利確売り(今年は11月にやや調整しましたがまだあるかも。)、もしくはネガティブ材料で売りが溜まっていた → 買い戻しといった反応が起こりやすくなります。このためトレンドフォローよりも、逆張り的な動きや、
「イベント通過で安心感 → 一度ポジションを軽くする」といったマーケット心理が織り交ぜられます。
5. 投資家が意識しておくべきポイントとしては
• 12月はフロー主導の値動きが増える
• 前半〜中旬が最も売買が集中しやすい
• 「イベント=手仕舞いの区切り」として使われがち
• 結果の良し悪しではなく需給で動く場面が増加
• 後半は商いが減るため、値が跳びやすくボラティリティが上がる
投資家としては、
• 年末の需給を考慮したリスク管理
• イベント通過後のフローを先読み
• ボラティリティ上昇を前提としたポートフォリオ調整
がポイントになります。
さて改めて土曜日は仙台セミナー、ありがとうございました。
お写真頂きました。ありがとうございます。
次回の対面セミナーは12月6日 (土)
上場企業IRセミナーin札幌です。
https://www.kojintoushika.com/12-6-sat-sapporo/
よろしくお願い致します。

