【週足チャートで】先週の相場を振り返りましょう。 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

【週足チャートで】先週の相場を振り返りましょう。

Ciaoにっこり

先週の相場を振り返りましょう。

週足では米主要3指数は2週続落。

前週のナスダックに続きS&P500が今年2月19日に付けた最高値から10%下落して調整局面入りしました。







米国の関税政策や政府支出の大幅削減による物価の上昇や景気の悪化への警戒感が継続するなかで10日にトランプ米大統領が米FOXニュースのインタビューで景気後退入りの可能性を明確に否定しなかったことで景気後退懸念で株式から米国債に資金のシフトの動きが加速。トランプ氏自身は経済が移行期にあると述べており、ラトニック米商務長官はトランプ大統領の経済政策を実現するためならリセッションも「受け入れる価値がある」と述べていると報じられています。

また関税に関しては引き続きトランプ関税方針に振らされる展開に。トランプ米大統領は米国が輸入するすべての鉄鋼とアルミニウムに対して25%の貿易関税をかける措置を発動→欧州連合(EU)やカナダが報復措置を発表→ トランプ米大統領がにSNSでEUによる米国のウイスキーへの50%の関税が撤廃されなければEUのアルコール製品に200%の関税を課すと表明、貿易関税をめぐって貿易摩擦の激化&長期化懸念が重しに→14日は特に貿易関税について新たな発言がみられなかったことに加えて、加えて米連邦政府つなぎ予算の延長法案が上院で通過できていないことで政府機関が一部閉鎖する懸念もありましたが、回避したことも週末の買い戻しに一役かったよう。

またウクライナとロシアの30日間の停戦案が合意に至ったことで地政学リスク後退は相場の支えとなったようです。


経済指標では2月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇、前年同月比では2.8%上昇と予想下振れ。コア指数は前月比0.2%上昇、前年同月比では3.1%上昇とこちらも予想を下回りました。

ただトランプ米政権の貿易関税への警戒感が続くなかで、インフレ圧力も高まる見通しであり、影響は限定的だったよう。

2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0%で、コアPPIは前月比0.1%低下と昨年7月以来のマイナス。CPIに続いて市場予想を下振れましたが、米金融当局が重視するインフレ指標に反映されるカテゴリーであるPCE項目は上昇しています。


先週の日経平均は週足で165円93銭の上昇。3月末の配当や優待の権利取りの動きも支えとなっているよう。期末の動きにも注意しておきましょう。

連合の第1回集計で25年春闘の平均賃上げ率は5.46%と昨年の5.28%から上昇しています。