先週の日本市場を振り返りましょう。
Ciao
先週の日経平均株価は週足で268円33銭の下落。昨年9月以来、約半年ぶりに終値で3万7000円を割り込んできました。
(とはいえ日経平均先物は上昇しており、実質週足では上昇している印象。)
3月6日に日本最大の労働組合の全国組織である連合が発表した2025年春闘の賃上げ要求が加重平均で6.09%と32年ぶり高水準となり、中小も6.57%と30年ぶりの水準で賃金上昇のモメンタム(勢い)がつっいていることを示す内容でした。賃金が上がるとコスト高から物価高にもまたつながっていくため、インフレは継続見込み。
内田日銀副総裁が5日に来年度後半から26年度までに現実の物価と基調的物価が2%程度になると語り、利上げは経済確認しながら進めるとしてその時期示唆しません(早期利上げは示さず)でしたがハト派的だと考えられていた内田氏が追加の利上げを検討するタカ派的姿勢を示したことで追加の利上げ観測が強まったよう。日本の長期金利は1.5%を超えています。欧州は6度目の利下げを決定、ドイツのDAX指数が堅調ですが、先進国で利上げ方向に動くのは日本だけで日本市場はマネーが入りにくい状況が継続しそうです。
またトランプ大統領が「われわれは日本を守らなければならないが、日本はわれわれを守らない」と日米同盟関係について不満を示したと報じられており、日本との関係や経済にどう影響してくるかも気掛かりなところ。
先週は日経平均株価の銘柄の定期見直しが発表されましたが、銘柄入れ替え予想にも出ていたコンサルティングのベイカレント(6532)が入り、三菱倉庫(9301)は構成銘柄から除外されることとなりました。ベイカレントは生成AIの導入支援のコンサル事業の伸長などから足元増収増益。
そして3月といえば決算シーズン、統計的には株式市場が強い月ですがこれからどうなるか注目です。