1月はダウが大幅上昇。先週の相場振り返り。 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

1月はダウが大幅上昇。先週の相場振り返り。

Ciaoニコニコ

1月、そして先週の相場を簡単に振り返りましょう。


1月は月足だとダウ平均は月間で約2000ドル高と大きく上昇。2カ月ぶりに反発。



ナスダックは3カ月続伸。トランプ氏が第47代大統領に就任したことがやはり大きなトピックスでした。就任演説で米国の「黄金時代」が始まるとしており、貿易関税を含めて自国の利益を優先させる考えを示しました。また1月21日にトランプ米大統領が発表した最大5000億ドル規模(初期投資は1000億ドル)のAI開発に向けた巨額の投資計画の発表、オラクルとオープンAI、ソフトバンクグループ(9984)と提携して「スターゲート」と名付けたプロジェクトが注目され関連銘柄も活況でした。

加えて1月はイスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘停止で合意しましたね。

予想通りトランプエフェクトが意識され、ボラタイルな月だったと言えると思います。


さて先週は米市場は上昇。









トランプ米大統領が南米コロンビア関税措置とのことで月曜日がスタート。

26日にはコロンビアに対する関税引き上げの方針を撤回し、ディフェンシブ株の買い材料となったようですが、再び30日にはメキシコやカナダに対する25%の関税賦課する計画を再表明し、1日にカナダとメキシコのからの輸入品に25%、中国からの輸入品に10%の関税賦課する大統領令に署名。

米国とメキシコの、カナダの協定(USMCA)を事実上打ち切ることになると言われていて、メキシコのシェインバウム大統領は「経済相に対米報復関税を含む対応計画の開始を指示したとXで表明」、「中国商務省報道官は米国の関税に「断固反対する」と表明するとともに、自国の利益を守るため相応の対抗措置を講じて世界貿易機関に(WTO)提訴するとの談話を発表した。」(ブルームバーグより)とのことで、来週も相場も動きそうです。


https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/02/imposing-duties-to-address-the-flow-of-illicit-drugs-across-our-national-border/


貿易関税はインフレ懸念再燃につながっていますが、米商務省が30日公表した2024年10-12月期GDP速報値が前期比年率で2.3%増と7-9月期の3.1%増から減速したものの、個人消費が4.2%と堅調で、アメリカのGDPの7割を個人消費が占めるので消費好調であれば米経済は堅調との見方の一方でFRBの利下げに慎重な姿勢が変わらないと取られているようです。

FOMCでは市場の予想通り政策金利を4.25〜4.5%に据え置きました。(織り込み済みで長期金利にも影響はないよう。)

声明文では『 最近の複数の指標は、経済活動が堅調なペースで拡大を続けていることを示唆する。失業率はここ数カ月、低水準で安定しており、労働市場の状況は堅調を維持している。インフレは幾分高止まりしている。』とのことで政策スタンスの調整を急ぐ必要はないという今後の利下げに慎重なタカ派姿勢を示す内容だったと受け取られて株式市場の重しとなったよう。


また先週は「DeepSeekショック」がありました。

中国企業が開発した生成AIであるDeepSeekは少ない数の半導体で開発を成し遂げたと述べており、コスト面や反応速度や論理性の高さで米国の競合を上回るのではと推察されています。アメリカの株高を牽引する要因となっている米大型ハイテク株の脅威、競争激化につながるとの懸念から関連銘柄が急落。「DeepSeekショック」でNVIDIA株は17%の下落で時価総額が1日で90兆円減ったこともニュースとなりました。 DeepSeekは前週末にAppleのApp StoreでOpenAIの「ChatGPT」を抜いてランキング1位となっています。


先週は大手ハイテク2024年10-12月期の決算発表も。

29日に発表されたマイクロソフトの決算は売上高、一株あたり利益(EPS)ともに市場予想を上回る結果。

メタプラットフォームズは売上高、EPSともに市場予想を上回る結果だったものの、

第1四半期の売上高見通しが予想を下回っています。

テスラは売上高と利益は市場予想を下回ったものの低価格の新モデルを2025年前半に投入すると発表し材料視されたようです。

30日発表のアップルの決算は中国は引き続き低調なものの独自のAI機能のアップルインテリジェンスも寄与し増収増益でした。

インテルは売上高が予想を上回ったことで業績回復への期待感が出たものの、会社側としては今後の見通しを困難な道のりとしています。


先週の日経平均株価は週足で359円49銭の下落となりました。レンジ相場が継続しているように見えます。

ドル円は下落、週末終値は155円台前半でした。