【週足で】先週の相場を振り返りましょう。
Ciao
先週の相場を振り返りましょう。
今年最後の日米の中銀イベントの週でしたね。
週足で米主要3指数は下落。
ダウ平均は3週続落、ナスダックは5週ぶり反落です。ダウ平均は先週50年ぶりに10日続落し、下げ幅は2600ドルを超えました。
17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では市場の予想通り、3回連続、0.25%の利下げが決定されました。
ただ経済見通し予測(SEP)を通じて来年末の金利(中間値)を9月の見通しの3.4%より0.5%高い3.9%と提示しており、前回9月時点の4回から半減。
ドットチャートでは19人のFRB委員のうち10人が来年の金利を3.75~4.0%と予想、4人が4.0%以上、残り5人は3.5%以下と予想しています。
また今回の利下げも反対している委員もおり、総じて利下げに慎重な姿勢であり、FRBが2025年の利下げペースが鈍化する見通しを示したことやパウエル議長の記者会見も金融緩和に消極的なタカ派と受け止められ、米長期金利が4.5%を超え、金利高止まりへの警戒感が相場の重しに。
日銀の金融政策決定会合では金融政策維持を決定。日銀は24年7月に追加の利上げ決定のあと9月、10月、今回と3会合続けて金融政策を維持したことになります。植田総裁の会見では今後利上げの判断において来年春の賃上げの動向や、トランプ氏が大統領に就任するアメリカ経済の不透明な先行きなどを見極めるとの慎重姿勢を示し、金融政策維持の発表で為替市場で円安・ドル高に動いたのが植田総裁の会見で一段高となりました。
週末には20日発表の11月の米個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比で2.4%上昇と市場予想を下回ったことでインフレが落ち着いてきたととられ、米長期金利が下落。FOMCで高まっていた2025年の利下げペースが鈍化することへの過度な懸念が後退し買い戻しが入ったようですが週間では下落となりました。
ダウが下落した要因の一つは、米政府が予算執行を続けるための「つなぎ予算」の期限が21日午前0時に迫っていて、つなぎ予算案が可決されなければ政府機関の一部閉鎖につながる可能性が懸念されていたこと。
米下院が20日につなぎ予算案を可決、政府予算を3月まで延長して災害救援や農家への支援を提供する一方トランプ次期米大統領が要求する債務上限の停止は盛り込まれていない内容です。また上院が予算案を取り上げる必要があるなど調整が難航していることは投資家心理の重しとなっている模様です。
また9日に起きたユナイテッドヘルスのブライアン・トンプソンCEOが銃撃され死亡した事件で、足元で医療保険請求を却下されたり、保険料や医療費の支払いが増加していたことで、保険業界の問題に対する米国全体の怒りを実行に移したと容疑者に対する賞賛の声がSNSで見られることなどもあり同社の先行き不透明感から株価が下落していることも、ダウの指数寄与度が高いこともあり、下落につながりました。
先週の日経平均は週足で768円54銭の下落。
注目されたIPOの世界最大のフラッシュメモリー専業メーカー、キオクシアホールディングス(285A)(旧東芝メモリ)は上場3日目には時価総額は1兆円を突破する活況でした。
↑285Aは日足です。
ドル円は円安方向に動きました。