【濃い1週間でちょい長め】先週の相場を振り返りましょう。
Ciao
先週の相場を振り返りましょう。
先週は、米市場で主要3指数が揃って下落。半導体SOX指数は9.7%安。また日経平均も大きく崩れました。激動の1週間でした。
週足でダウ平均は2.1%下落で5週ぶりに反落、下げ幅は852ドルと5月下旬以来の大きさでした。
今週は中銀イベントの週でした。
日銀金融政策決定会合で日銀は31日に政策金利を0.25%程度に引き上げる追加の利上げを決定。国債買入額は現在の月6兆円から26年1-3月までに月3兆円程度へ減額したことに加え、植田総裁の記者会見ではさらなる利上げを否定しませんでした。追加利上げにしろ発言にしろタカ派的な姿勢を示したと言えます。
FOMCでFRBは政策金利を8会合連続で5.25〜5.5%に据え置きました。パウエルFRB議長の発言では、早ければ次回の9月会合で利下げを行う可能性あると言明しています。9月の利下げはほぼ売り込まれている状況と言えますが、リセッション懸念の高まりからソフトランニングできないのではないかと言う警戒感があり、今回のFOMCで利下げすべきだったという意見もあるようです。
英中央銀行イングランド銀行(BOE)が2020年3月以来、4年5カ月ぶりに利下げです。インフレが和らいだことなどから政策金利を0.25%引き下げ、5.0%にすると発表しました。
経済指標では7月の米ISM製造業景況感指数が46.8と前月の48.5から悪化したほか市場予想も下回りました。特に雇用などが低下しており、週間の米新規失業保険申請件数も市場予想を上回ったためリセッション、米労働市場の減速懸念が重しとなったよう。
そして注目の7月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想17.5万人に対して結果は11.4万人増(前回20.6万人増)、失業率が予想4.1%に対して結果は4.3%(前回4.1%)となっており、直近3カ月間の平均失業率が過去1年の最低値を0.5ポイント上回ると景気後退が始まった可能性が高いという「サーム・ルール」でリセッション判定値に到達しました。その結果米市場は売られて、ドル円はさらに一段の下落となりました。
先週の日経平均は週足で1757円71銭下落。
経済指標の悪化を受け米リセッション懸念から米市場が下落したことや、中銀イベントを経て日銀金利差から円キャリートレードによるロングポジションの解消が一気に進行したことなどから円高方向に急速に動いたことが投資家心理を冷やし、日本市場ではリスクオフムードが急速に広がりました。そもそもの発端は円高介入から起こっているとの考え方もありますが、植田ショックという表現がされているようです。
夜間での日経225先物は1120円安の34800円となっており、週初の日経平均は一段安でのスタートとなる見通しです。
長くなったのでドル円は分けて後ほど!