12月米ISM製造業景気指数は10年半ぶりの低水準 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

12月米ISM製造業景気指数は10年半ぶりの低水準

3日に公表された2019年12月ISM製造業景気指数は47.2と、

市場予想の49.0や前月11月の48.1を下振れ、2009年6月以来10年半ぶりの低水準となりましたね。


このISM製造業景気指数について解説したいと思います。


○ISM製造業景気指数とは


ISM製造業景気指数のISMは、Institute for Supply Managementの略。日本語に訳すると供給管理協会ですが、経済の記事では米サプライマネジメント協会と言われたりします。この米サプライマネジメント協会が発表する、製造業においての景気転換の先行指標がISM製造業景気指数です。

毎月第1営業日の、夏時間は日本時間午後11時、冬時間だと日本時間午前0時に発表されます。米国の製造業の最重要指標の1つで、主要経済指標の中で最も早く発表される指標と言えます。1931年にはじまった歴史ある景気動向指数で、製造業約350社の購買担当役員にアンケート調査を実施、集計した結果を発表する経済指標です。

新規受注、生産、雇用、入荷遅延、在庫の各項目の比率20%ずつの5項目について、前月との比較を「良い、変わらない、悪い」の3択で回答してもらいます。それを集計して季節調整を加え、前月と比較したもの。現場の人たちのアンケートですので、GDPに先行して景気転換を示すと言われており、景気転換の重要先行指標として関心が高い指標となっています。副次的なものですが「新規受注」「生産」「雇用」などは注目されているのでチェックしておきましょう。

こちらからチェックできます💁‍♀️

https://www.instituteforsupplymanagement.org/ISMReport/MfgROB.cfm



○ISM製造業景気指数の見方は?


ISM製造業景気指数の見方ですが、前月と比較して50を上回ると景気拡大、50を下回ると景気後退を示唆すると言われています。50が製造業景気の拡大・縮小の境目、つまり景気動向の良し悪しを測る分岐点となっているわけですけ。この結果は注目される米利上げにも関係しています。FRBISM製造業景気指数が50を下回っている時に利上げをしたことがないため、いつ利上げをするのかを考える際にも参考になる指数と言えるでしょう。


足元の米製造業景況感指数の結果は?


今回の結果を見てみますと、

2019年12月ISM製造業景気指数は47.2と節目の50を割りました。

46.3を記録した2009年6月以来となる低水準です。


生産が43.2と特に落ち込んでおり、

新規受注指数は46.8、

低調な生産と新規受注については、ボーイングの問題が関係している可能性が指摘されています。


雇用指数は45.1と、4年ぶりの低水準。

輸出は47.3。

一方で価格指数は51.7となっています。


また19年の年間平均は51.2となっています。
参考にしてみてください。