経済指標について1 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

経済指標について1

毎日新聞を読んでいる方、いらっしゃると思います。

ですが、新聞より早く今経済がどういう状態であるかを把握することが

投資においては必要なこともありますよね。

具体的には経済指標が発表されるとマーケット全体が大きく動く可能性が高まりますので、

売買益=キャピタルゲインを狙う人は経済指標に注目することが不可欠でしょう。

また自分で経済の状況を判断するということは、

投資をしていなくても大切なスキルだと思います。


とはいえ経済指標は毎日のように発表されていますし、どれを見ればいいかわからない!という方も多いのでは。

そこで今回は私が最低限これは外せない!と思う経済指標をご紹介していきたいと思います。

 

FOMC

 

FOMCとは、連邦公開市場委員会=Federal Open Market Committeeの頭文字をとったものです。

中央銀行は日本では日本銀行ですが、アメリカですとFRBになります。FRBは大統領が任命する7人の理事で構成されていて、議長が統括しています。現在の議長はパウエル氏です。

FRB議長に加え、FRB理事全員の7名と、ニューヨーク連銀とそのほかの地区の連銀総裁4名の計12名で構成されているのがFOMCで、アメリカの金融政策の最高意思決定機関であり、ニュースで「FOMCが開催され」と言われるのは金融政策を決定する会議のことを指します。

アメリカの金融政策を決定するということは世界経済に大きな影響を与えます。そのためFOMC後に発表される声明文は世界中が注目しています。結果が株価や為替を大きく左右するのです。声明文の内容や議長の会見の内容が予想通りでも動くことが多いですが、予想と異なってサプライズとなればマーケットは本当に大きく反応します。

FOMCでは雇用の最大化や物価の安定を目指しています。そのためFOMCを押さえると景気がわかり、政策の方向性を見通すことができます。

FOMCは年8回開催され、

議長会見は2018年までは3カ月ごとに年4回開かれてきましたが、

2019年1月のFOMCから毎回会見が開かれるようになりました。

足元では利下げが継続するのかが焦点となっています。

 

②雇用統計

 

雇用統計とはアメリカの労働省が毎月発表する、米国の雇用情勢を調べた景気関連の経済指標のことです。景気が強いかどうかがわかります。アメリカでは雇用が重視されているのでその分とても注目度が高いです。

アメリカは移民が増えているのでどんどん雇用も増えているのですね。

因みに雇用を最重視している中央銀行はアメリカだけです。

 

雇用統計は原則毎月第1金曜日に発表され、これは日本の時間に直すと、夏時間では日本時間午後9時半、冬時間では日本時間午後10時半に発表されることになります。

雇用統計では、失業率、非農業部門就業者数、建設業就業者数、製造業就業者数、小売業就業者数、金融機関就業者数、週労働時間、平均時給などの10数項目の数字が発表されます。しかし、全部チェックしなくても大丈夫!チェックしてほしいのは、非農業部門雇用者数と失業率、そして最近注目されている時給の伸び率です。

 

非農業部門雇用者数は、

非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計されたもので全米の約1/3を網羅していると言われています。簡単にいうと農業以外の仕事をしている雇用者の数の移り変わりです。農業に従事している人はあまり転職しないのではということで省かれているようですよ。多い方が景気がいいと判断されます。

 

失業率は、

失業者を労働力人口(失業者と就業者の合計)で割ったもので約6万の世帯が調査対象となっています。5%でほぼ完全雇用といわれており、低ければ低いほど良いと判断できます。そして最近は5%より低い状況が続いています。

時給の伸び率は、

今まさにアメリカの経済の強さを表しているといえます。最近は非農業部門雇用者数は安定しており失業率もほぼ完全雇用となると何で判断するの??となっており、時給の伸び率が注目されているというというわけです。インフレ関連の経済指標であることにも注目です。

 

非農業部門雇用者数や失業率、時給の伸び率は事前に予想が出ます。そしてその予想より良かったか悪かったかが重要となります。


予想より悪い結果だった場合、

簡単にいうと「思ったよりよくなかったなー、期待外れだったなー」ということになり、「アメリカの景気が思ったより成長してないからアメリカ株とかドルとか売っておこう」となります。

難しくいうと「米国の雇用情勢や経済の健全性への不透明感から、リスクオフの株売り、円買いが優勢になる可能性もあります。」

予想より良い結果だったが出れば、「思ったよりよかった!」と、「改善基調が継続している」と見なされもう一段買い戻しが入ることが考えられます。

・・というのが教科書的な話。

足元では米利下げがされるかが重要視されているため、

雇用統計が良い結果→米経済堅調→利下げがなさそう→株価下落?

雇用統計が悪い結果→米経済悪化→利下げされるかも→株価上昇?

という結果となる傾向にあります。

その時のほかの経済指標の結果にもよるため、判断が難しいかもしれません。

私は毎月雇用統計の夜に

「小次郎講師の雇用統計ナイトフィーバー」という番組でMCをさせていただいており、

小次郎講師がわかりやすく生放送で解説をしてくれます。

https://toushi-school.net/k_night/media/

無料でご覧いただけますのでぜひご視聴、ご活用ください。次回は10月4日21時からオンエア。

日本時間では4日21時半に雇用統計が発表となります。


雇用統計前はそれを見極めたいとの考えから様子見ムードになることも多いです。

また雇用統計後は為替などが急激に動くことも多いので、機会があればドル円などのチャートをぜひ見てみてください。

労働省が発表される雇用統計よりちょっと早く発表される、民間調査のADP全米雇用報告は、雇用統計の先行指標とされており、チェックしている人も多いので、こちらもチェックしてみてくださいね。


→2に続く(明日アップします!)

おやすみなさい♡