Chatwork<4448>のIPOに向けて
チャットワークは、同名のビジネス用のチャットツールで知られています。
2000年に創設者の山本敏行氏が留学先のロサンゼルスで創業、2004年に大阪で起業。当初はSEOツールやWebコンサルタントなどの事業を展開していましたが、2011年にチャットワークをリリースし、社名もEC studioからChatWorkに変更、ビジネスチャットのChatwork(チャットワーク)を主軸に成長しているベンチャー企業です。
事業内容は、自社開発のビジネスコミュニケーションツールを提供する「Chatwork事業」とセキュリティソフトの販売代理を行う「セキュリティ事業」に区分されており、
前述の「チャットワーク」の開発、運営のほか、ESET社(スロバキア)のセキュリティソフトウェア「ESET」の代理販売も行っています。売上構成比は2019年第2四半期計上でChatwork事業87.7%、セキュリティー事業12.3%です。
主力のChatwork事業のユーザー規模は2019年6月末時点で、利用企業数22万5000社、登録ID数274万7000名、1日あたりのアクティブユーザー数64万2000名であり、そのうち課金ID数は36万4000名と公表しています。
○ビジネスツールのチャットワークとは
チャットワークは業務連絡など基本的なメッセージのやりとりのほか、ファイルの共有、ビデオ通話も可能で仕事の生産性向上に寄与。
タスク管理機能など自分自身の業務効率化にもつながる機能も保持しています。
ざっくりいうと仕事の効率がアップするツールです。
○想定価格は、上昇するのか
マザーズに上場ですが、
想定価格は1605円となっており、幅としては1,440円~1,770円が想定されています。
100株単位での購入となるので、買いたい場合は144,000円~177,000円必要です。
知名度が高く、統計的に初値の上がりやすい大和証券の主幹事とはなっていますが、大型案件のため大幅上昇とはいかないのではないでしょうか。
○足元の決算は、今後の見通しは
有価証券報告書によれば18年1~12月期の通期業績は、売上高が13億100万円(前年比34.4%増)、営業損失が1億8600万円(前年は2億4900万円の赤字)、純損失が1億1000万円(同2億3200万円の赤字)。
赤字が気になるものの、Chatwork事業単体としての売上高は前年同期比で155%と高成長となっています。
ビジネスチャットの普及拡大が同社の成長に寄与すると考えられます。業務効率化というテーマは継続しそうですので、注視はしておきたいところでしょう。
参考になれば幸いです。