30日の日経平均は続落
30日の日経平均株価は、
前日比60円84銭安の2万0942円53銭と続落。
29日の米国市場は、中国が米国への対抗措置としてレアアースの輸出制限を検討していることが報じられ、対中貿易摩擦問題に対する長期化への懸念が高まったことにより、主要3指数は揃って続落。ダウ平均は前日比221ドル36セント安の2万5126ドル41セントと連日で200ドルを超える下落となっており、この流れから先物主導による売りが先行しました。
ただし、下値の堅さが意識されていたほか、円相場はやや円安に振れて推移していたこともあり、ハイテクなど景気敏感株の一角には買い戻しの動きがみられています。
一方で、内需ディフェンシブ系が弱含みとなるなど、リターン・リバーサルの動きが中心に。
出来高は概算11億1000万株と膨らまず狭いレンジでの推移が続く中、5月半ばに付けた20750円処は上回ってはいるものの終値ベースでは心理的な節目である21000円を約2カ月ぶりに終値で下回ったことから、センチメントはやや悪化傾向と言えるでしょう。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、アステラス薬<4503>、リクルートHD<6098>が重石。一方で、東エレク<8035>、ファナック<6954>が下支えに。
外部環境の不透明感から引き続き積極的な物色は手控えられると考えられ、米中貿易摩擦の行方についても、少なくとも6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展もなさそうです。
下へも仕掛けづらい需給状況でもあり、引き続きリバランス中心になりやすいでしょう。
そのため、ゴールデンウィーク明け後から売り込まれているハイテクセクターなどへは、先行き不透明ながらも、いったんは買い戻しを意識した短期的な値幅取り狙いの売買が意識されやすいかと。
個人は直近IPOや値動きの軽い材料株物色などに資金が向かいやすそうです。
中国共産党系メディアである環球時報の胡錫進編集長がツイッターで、中国はレアアースの対米輸出規制を真剣に検討しているとコメントしたと報じられていますが、中国は世界のレアアース埋蔵量の35%、生産の70%程度を占めるとされています。本日はレアアース関連が物色されていましたので関連銘柄はチェックしておきたいですね。
参考になると幸いです。