16日の日経平均は反落
16日の東京株式市場の日経平均株価は、前営業日比125円58銭安の2万1062円98銭と反落。
出来高概算14億6000万株。
5日の米国市場では、4月小売売上高が予想外のマイナス成長となり、売りが先行しましたが、
トランプ米大統領が輸入自動車に対する関税引き上げを巡る判断を最大6ヶ月間延期するとの報道が好感され、NYダウは115ドル高に。
しかし、トランプ大統領が日本と欧州連合(EU)を対象に、自動車輸出の制限を求める大統領令を検討していることや、国家安全保障上にリスクをもたらす通信機器の国内企業による使用を禁止する大統領令に署名したことなどが伝わり、米中貿易摩擦への警戒感が再び高まる格好となり、市場の反応は限定的に。
小幅に反落して始まった日経平均はこう着感の強い相場展開となりました。
指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG<9984>、TDK<6762>、東エレク<8035>、資生堂<4911>が重石。
JASDAQ平均、JASDAQ-TOP20、J-Stock Indexはいずれも小反落。
個別では、連日の株価上昇の反動から利食い売りが出たニチリョク<7578>が5日ぶり反落で値下がり率トップに、決算発表を受けて目先の材料出尽くし感からUFHD<4235>が大幅反落。
一方、値動きの軽さから値幅取りの動きとなった倉元<5216>が値上がり率トップに、第1四半期の営業損益が黒字に転換したDWTI<4576>や、変則決算ながら今期大幅な営業増益見通しのワンダーCo.<3344>のほか、前日にストップ高まで買われた流れを引き継いだシンクレイヤ<1724>、業績予想を上方修正したシノケンG<8909>などが制限値幅いっぱいまで買われています。
マザーズ指数も反落。
値下がり率上位銘柄では、うるる<3979>が18%安となり、値下がりトップになったほか、ストップ安比例配分のCRGホールディングス<7041>、前場なか頃にかけてストップ安水準まで売り込まれたFRONTEO<2158>などがそれに続きました。
売買代金上位では、直近IPO銘柄のカオナビ<4435>がストップ高に。
日経平均はテクニカル面では下降する5日線に抑えられている状況や一目均衡表では雲下限での攻防であり、想定内でのこう着といったところでしょう。ただし、個別では決算を手掛かりとした見直しの流れがみられており、投資家の参加意欲は根強いと考えられます。
米中貿易戦争の行方から積極的には参加しづらいものの、反対に6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きなブレもなく、落ち着いた相場展開も意識されるところ。
一先ず足元の底堅さから直近の下げが、目先的なボトムとして次第に意識されてくる可能性もありそうです。
楽観視はできないとはいえ、G20通過後のアク抜けを意識した物色の動きも出てくると考えられるため、目先的にはそれに備えた物色対象を探るところでしょうか。
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