10日の日経平均は反落 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

10日の日経平均は反落

10日の日経平均株価は、前日比115円02銭安の2万1687円57銭と反落、出来高概算11億2000万株。

TOPIXは11.10ポイント安の1607.66と3日続落。


トランプ政権が、欧州連合(EU)による航空機大手エアバスに対する補助金を巡る対抗措置として、関税措置を検討していることが報じられ、米欧の貿易摩擦が強まるとの懸念のほか、

国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済の成長見通しをこれまでの年率3.5%から3.3%に引き下げたことが嫌気された模様です。

前日の米国市場における主要3指数が揃って下落するなか、為替相場もリスク回避の動きから1ドル=111.10円近辺と前日に比べ円高方向に振れています。

ただし、積極的な市場参加者が限られており、売り一巡後は日銀のETF買い入れ観測もあって下げ渋る展開に。

結果的には寄り付き直後に付けた2万1571円67銭を安値に下げ幅を縮めており、大引けの2万1687円57銭が今日の高値となっています。

指数インパクトの大きいところでは、京セラ<6971>、KDDI<9433>、TDK<6762>、東エレク<8035>が軟調。一方で、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>が下支え。


JASDAQ市場は、JASDAQ平均は小幅に反発し、JASDAQ-TOP20は小幅続落、J-Stock Indexは3日ぶりに反発。

個別では、紙幣刷新関連として高見サイ<6424>や、5G関連として多摩川HD<6838>などにそれぞれテーマ物色からストップ高まで買い進まれ、業績観測報道が報じられたテックファム<3625>が急伸したほか、トレイダーズ<8704>、ユークス<4334>、ユビテック<6662>などが値上がり率上位にランクイン。

マザーズ指数は4日続伸。

値上がり率上位銘柄では、昨日に続き連日でオンコリス<4588>がストップ高比例配分となったほか、エクストリーム<6033>やキャンバス<4575>もストップ高水準。

売買代金上位では、前19年2月期業績予想を上方修正したリックソフト<4429>のほか、Amazia<4424>、日本ホスピス<7061>、MTG<7806>が上昇。一方で、ASJ<2351>、窪田製薬ホールディングス<4596>、UUUM<3990>、そーせい<4565>、シリコンスタ<3907>は軟調。


日経平均は売り先行後は下げ渋る格好となり、底堅い値動きが意識されていました。米欧の貿易摩擦への懸念が不透明要因となる一方で英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、EUは10日に臨時首脳会議を開き、メイ英首相が要請する離脱交渉の延長を審議、メイ首相は6月30日までの延長を求めていますが、これが認められるようだと日本の10連休中の波乱警戒が和らぐ格好となり、買い戻し等から底堅さが意識されてくるでしょう。

米中通商協議については、引き続き先行きの進展期待から、売られる材料にはなり難いところ。

引き続き外部環境の影響を受けやすく、薄商いの中をインデックス売買に振らされやすい需給状況が続きやすい中で、本日は底堅さが意識されたものの、明日続落となるようだと、短期筋のセンチメントにも影響を与えやすくなり、足元で活発な材料株物色についても、手控えムードが高まる可能性が。

まずは日経平均の25日線キープが前提となる一方で、5日線を早期に回復してくるようだと、再び200日線を意識したトレンド形成が期待されてくるでしょう。