セミナーフォロー②活用して頂きたい景気ウオッチャー調査 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

セミナーフォロー②活用して頂きたい景気ウオッチャー調査

最後にスライドの最後にありました経済指標、景気ウォッチャー調査についてです。


景気ウォッチャー調査は街角景気とも言われ、日本経済の状況を最も早く把握できる敏感な経済指標と言えます。

景気ウォッチャー調査とは内閣府が毎月調査しているもの。

「景気ウォッチャー調査」で検索し、内閣府のホームページで公表資料をクリックすればどなたでも見られます。


調査の対象は、地域の景気に関連が深い職業だったり、身近に景気の動きを観察できる人々。具体的に言うとタクシーの運転手や百貨貨店などの店員、また、製造業や金融、 税理士、人材派遣会社の社員など「家計動向、企業動向、雇用等、代表的な経済活動項目の動向を敏感に反映する現象を観察できる業種の適当な職種」、つまり景気を敏感に観察でき、経験則もあると考えられる職業の方々、2050人の協力を得て調査されているのです。そのため景気ウォッチャー調査は街角景気指数とも呼ばれています。 

「最近外食をするお店が混んでいる」とか、「外国人観光客も増えたし、高いものが売れている気がする」など世間話の中で景気を感じることがありますよね。それが経済指標になった、みたいな感じです。私もタクシーに乗るとつい運転手さんに「最近の景気の良し悪しはどうですかー?」みたいな話を聞いたりします。

毎月月末の調査が翌月第6営業日に発表され、速報性が高いことでも注目度の高い指標です。

景気ウォッチャー調査の見方は、景気の現状判断DIが横ばい状態の50より高いか低いかです。100点満点のテストと同じようなもので全ての人が景気が最も悪いと判断するとDIは0に。逆に最も良いと判断している満点の状態が100となります。今の景気を見る景気の現状判断DIと、2~3カ月先を見る先行き判断DI、両方チェックしてくださいね。


ホームページでどなたでもご覧になれますし、ページをめくってすぐ総括があるので、わかりやすいのが特徴です。1月は以下のようにまとめられています。

『1月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差1.2ポイント低下の45.6となった。

家計動向関連DIは、飲食関連等が低下したことから低下した。企業動向関連DIは、非製造業が上昇したことから上昇した。雇用関連DIについては、上昇した。
1月の先行き判断DI(季節調整値)は、前月差1.5ポイント上昇の49.4となった。
家計動向関連DI、企業動向関連DI、雇用関連DIが上昇した。
なお、原数値でみると、現状判断DIは前月差3.4ポイント低下の44.8となり、先行き判断DIは前月差3.0ポイント上昇の50.0となった。

今回の調査結果に示された景気ウォッチャーの見方は、「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる。先行きについては、海外情勢等に対する懸念もある一方、改元や大型連休等への期待がみられる。」とまとめられる。』(内閣府ホームページより転載)

抜粋版↓


全体版↓


これだけ読んでも解説がいらないほどわかりやすく十分相場の参考になるのではないでしょうか。


現状DI、先行きDIともに数値は無難な結果だと考えます。良すぎでも「そこが天井」という可能性があるためかなり良い結果が何ヶ月も続くようだと注意が必要だと感じています。

全体版の「景気判断理由の概要」というところの文言にはセクタ選びにも有用な文言が。

去年は人材への旺盛な需要や、インバウンド需要の継続が感じられる文言が多かったですが、「・中国の電子商取引法の施行などにより、インバウンド売上が化粧品などで軒並み苦戦し ている。初売りから健闘していた国内客向けの衣類や洋品、雑貨も中旬以降は厳しくな ったほか、集客をけん引していた食品関連の催事も一息つき、月内のばん回は厳しい見 通しである(近畿=百貨店)。」とありますので、インバウンド関連は注意が必要かも。「東京オリンピックや改元の周辺事業や広告受注が見込めそうである(南関東=広告代理 店)。」とのことですので注目してみては。


月に一度なので、全体的な景気を把握するためにもチェックしてみてくださいね(^^)

参考になれば幸いです。