大幅続落 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

大幅続落

30日の日経平均株価は、
前日比339円91銭安の2万2018円52銭と大幅続落。
イタリア政局の先行き不透明感から欧米株安となったことや、
為替市場の円高進行を嫌気して全面的に売られた模様です。
ユーロは29日の欧州市場で昨年7月20日以来となる1.1510ドルまで下落しました。

イタリア政治不安に関してご質問も頂きましたので簡単に紐解いて見たいと思います。
イタリアでは3月の総選挙では人気コメディアンのベッペ・グリッロと、企業家・政治運動家のジャンロベルト・カザレッジョによって結党された大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」が台頭しましたね。それ以降過半数を獲得した政党がなかったために政治的空白が続いていました。
それが今月22日に、
「五つ星運動」と反移民を掲げる右派「同盟」(旧・北部同盟)が連立政権樹立に向けた政策で合意したと伝えられました。
イタリア憲政史上初の反体制派政党が誕生したことになります。
EUに対して懐疑的、批判的な両党による政権の樹立で、ブレグジットのようにイタリアがユーロ離脱となるかも…という懸念があります。
そして23日にフィレンツェ大学法学教授のコンテ氏をが新首相に指名されました。政治経験のない首相であり、内閣の組閣の際も主要政党の支持が取り付けられない状態となっており、政局の混迷も懸念されています。膨大な債務を抱えているイタリア経済が危機となればギリシャ危機よりもダメージは大きいですよね。
また8月か9月にも再選挙が実施される可能性も報じられており、そうすると現政権が勢力を拡大するのではと考えられており、
その選挙が実質ユーロ離脱か否かを問う国民投票になってしまうのではという懸念もあります。
なんだかたくさん「懸念」と書いてしまいましたが…
ユーロ圏第3の経済大国であるイタリアがどうなるのか、政局を注視する必要がありそうです。