新興国通貨安について | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

新興国通貨安について

ブログやfacebookで昨日トルコリラが急落したことについてレポートしましたが、トルコが緊急利上げをしましたので、新興国の動向を詳しくお伝えします。


米ドル高の進行に伴ってトルコリラなどの新興国通貨安が連鎖している状況です。


まずインドネシアですが、

インドネシア中央銀行は17日、4年ぶりの利上げに踏み切りました。

また、ブラジル中央銀行も利下げの打ち止めを示唆。

ブラジル通貨のレアルは対米ドルの為替レートは過去最低水準で推移しています。

ほかに、インド準備銀行(中央銀行)も利上げに踏み切るとみられています。

これらの流れには原油高の進行に伴うインフレ率の加速観測や通貨ルピー安の進行などが背景にあります。


トルコリラを見てみますと、

トルコ中央銀行が4ヶ月ぶりの利上げを決定したものの、

10%を上回る高インフレや来月の大統領選を控えてエルドアン大統領が金融政策への介入を示唆、

影響力の拡大を望むと発言したことで中央銀行の中立性が脅かされるのではと懸念されており、

大手格付け会社はいずれもトルコを投機的(ジャンク)等級に格付け。

また今月S&PがBBマイナスに格下げしたことから23日に一時過去最安値の1ドル=4.6608リラを付けました。

そしてトルコ中央銀行は23日に臨時の金融政策決定会合を開催し、LLW金利(後期流動性貸出金利)を3.0%引き上げ年16.5%にすると発表しています。

 

中国の専門家は、米ドル高の進行を受け、新興国からの資金流出が目立っていると指摘。

なかでも経常赤字が大きくて高水準な米ドル負債、原油輸入の依存率が高く、不安定な政治環境を抱えている国からの外資流出が加速する恐れがあると警告しています。

なお、23日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、堅調な経済見通しを受け、大半の当局者が近く利上げの必要があるとの認識を示唆。

また、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のFedWatchが示したデータによると、6月の利上げ確率90%、9月の追加利上げ確率66%、年内4回の利上げ確率は40%になるということです。