好調な米年末商戦の裏側にあるもの
週末のブログでも触れましたがアメリカの年末商戦が好調だったようです。
全米小売業協会(NRF)は12日、昨年11-12月の小売売上高は前年比+5.5%の6919億ドルに達したと発表しました。
この時期における小売売上高の伸び率は2005年以来となったそうです。
昨年12月下旬に米税制改革法案が成立しましたが、
一般消費者の減税への期待はかなり前から広がっていたため、
年末商戦時期における個人消費の伸びに寄与したことは間違いないとの声が聞かれています。
ただ、一部の市場関係者は、「減税による賃金・賞与の増加期待がかなり高まっていたことを考えると、11-12月期の小売売上高の伸びは特に高いとは言えない」と指摘しています。
米商務省が12日発表した昨年12月の小売売上高は前月比+0.4%で市場予想の同+0.5%をやや下回りました。
減税の効果が表面化するのは1月以降になるとみられていますが、
それを割り引いても12月の小売売上高は良い数字とは言えないかもしれません。
市場関係者の間では「減税の恩恵を受けるのは主に富裕層であり、米国民の一部に限定される」との見方が多いようです。
法人税減税を活用して、多くの企業が賞与の支給や賃上げを実行しなければ、
税制改革法案を成立させることに尽力したトランプ大統領の努力は無駄になってしまうかも?との意見もあるようですので、
ポジティブに考えすぎず冷静にウォッチすることも必要かもしれませんね。