韓国メーカーの中国市場でのシェア激減
ニューヨークで開かれている国連総会での演説で安倍首相はギリギリまで原稿の推敲を重ねたと報道されていますが、
北朝鮮による挑発を止めることができるかどうかは、国際社会の連帯にかかっていると発言したほか北朝鮮に対してかなり厳しい批判をした模様です。
北朝鮮絡みでは、
北朝鮮の弾道ミサイルの脅威に対抗するべく韓国に高度防衛ミサイル、THAADが追加配備されたことで、中国が韓国に激しく反発し、中国と韓国の関係が緊迫化しています。
そして、中国で「韓国製品不買」の声が高まっており、韓国は中国ビジネスで大苦戦中なのです。
中国の自動車市場に占める韓国メーカーのシェアは縮小し続けているということです。
最新報告によると、韓国を代表する自動車大手ヒュンダイ自動車と起亜自動車の合計販売台数は8月に7万6010台まで落ち込み、前年同月の12万4116台を大幅に下回ったということです。
今年1-8月の2社の販売台数は57万6974台となり、前年同期比で44.7%減少しています。
これとは対照的に、中国メーカーの販売台数が大幅に伸びており、7月だけの販売台数は1530万台に拡大したと報告されているよう。
中国の専門家は、中国における韓国車の市場シェアの急速縮小について、韓国政府が米国のTHAADの配備を決定したことによる悪影響が継続していると指摘。
中国企業の技術発展が想像以上に進んでおり、これも韓国企業にとって脅威であると強調しています。
また韓国の旅行業もTHAADの配備によって打撃を受けていると指摘されています。
韓国経済研究院が発表した最新リポートではこのままでは韓国を訪れる中国旅行客数は年内798万9000人減少すると予測、それに伴う経済損失は18兆1000億ウォン(約1兆8100億円)になるとの見方を示しているよう。
THAADの配備が決定されてから中韓両国の貿易と投資額の縮小も目立っています。
韓国税関の統計によると、今年3月の両国間の貿易額は204億米ドル(約2兆2925億円)に上ったが、7月は185億米ドルまで低下。
中でも自動車部品の輸出が受ける悪影響がもっとも深刻で、前年同月比で58%減少したということです。
韓国の文化コンテンツ「韓流」も関連収支の今年上半期(1~6月)の黒字額が15年下半期以降で最低水準となってしまっています。
これから中国は国慶節の連休がありますが、韓国観光業もその恩恵を受けられなさそうとの観測となっています。中国人観光客による売上は3割以上減るという予測となっており、これも韓国経済には打撃でしょう。
傘下のゴルフ場をTHAADの配備地として提供した韓国ロッテグループの中国の店舗は、業績が大幅かつ急激に悪化し、中国国内の店舗の売却手続きに入りました。撤退を余儀なくされてしまったわけですね。
中国と韓国の関係も今後も注視したいところです。