欧州中央銀行理事会の展望
今日の日経平均株価は、
前日比20円95銭高の2万0020円86銭と小幅に反発し、2万円台を回復しました。
一時ドル円が111円台まで円高進行しましたが112円台を回復したことでプラス圏に浮上。
ECB理事会などを控え、様子見で方向感を欠いた展開となりました。
さて欧州中央銀行(ECB)は7月20日開催の理事会で金融政策を決定します。
政策金利および資産購入プログラムはいずれも変更なしと予想されています。
ECBの金融政策が現状維持と予想される理由について市場の意見はおおむね2つあります。
・ユーロ圏のインフレ率は目標水準を下回る状態がしばらく続くこと
・ユーロ圏の景気回復は十分ではなく、すみやかな金融引き締めの必要はないこと
ECBのドラギ総裁は6月27日に行われたECBの年次政策フォーラムで
「景気回復が続く中、政策スタンスはより緩和的になる。ECBは政策手段のパラメーターを調整することで景気回復に対応することが可能。これは政策スタンスを引き締めるためではなく、ほぼ同じに維持することが狙いだ」
との見解を表明しました。
ただし、ドラギ総裁は、
「インフレ基調が持続的かつ自律的になるためには、かなりの金融緩和が依然必要である」
と述べています。
また、ロイター通信は7月14日、
ECBの政策に関する議論に詳しい関係筋の話しとして、
「ECBは、量的緩和を終了する時期を明言することに消極的な姿勢を示している」
と伝えています。
ECBは9月の理事会で金融緩和策の縮小などを検討する可能性があるとみられています、
7月の理事会で具体的なプランや作業工程について議論されることはないと思われます。
2017年のECB理事会開催スケジュールは以下となっています。
・7月20日、9月7日、10月26日、12月14日(金融政策決定に関するもの)