ECB理事会議事要旨
欧州中央銀行(ECB)は6日、6月7-8日開催の理事会議事要旨を公表しました。
それによると、必要に応じて資産買い入れを拡大するとの従来の文言を削除することを協議していたことが判明しました。
ECBの金融緩和策が早い時期に解除されるとの思惑が広がり、
ユーロ買いが活発となり、8日6時の東京市場でユーロ・円は130円に迫る(129円98銭)勢いを見せています。
ただし、理事会メンバーは緩和バイアスの削除によって市場が混乱することを強く警戒しており、行動を急がない公算が大きいことも議事要旨に示されていました。
緩和バイアスについては
「インフレ見通しへの確信が一段と高まれば、このバイアスを維持するか見直す可能性がある」
と指摘しています。
ユーロ圏のインフレ鈍化の懸念は大幅に後退していることや、
失業率の低下や成長率の加速を考慮すれば、
ECBは2018年前半にも緩和策の縮小に着手する可能性は高いと思われます。
市場関係者の間では、ECBは資産買い入れの段階的な縮小(テーパリング)について7月20日の次回理事会で協議し、
9月7日の理事会でテーパリングの具体的な計画を
表明するとの見方が広がっています。