インドの不動産が暴落?
今日の日経平均株価は、
前日比229円97銭安の1万9134円70銭と反落。
トランプ氏の会見への失望から円高にふれたことが重しとなり利確売りが優勢となりました。
調整のタイミングとの声もあり、ダウも先高観が継続していることから、
足元では、悲観視したり、すぐ手仕舞ったりする必要はなさそうです。
さて今日の話題はインドから。
インドの自動車や不動産業界などの販売が急速に縮小しているとの情報が入っています。
現金社会のインドにおける高額紙幣の廃止に伴う流動性不足が経済に与える悪影響が予想以上になっているとのこと。
報告によると、
12月のインド自動車販売台数は前年同月比19%減の120万台にとどまり、
2002年12月以来の減少幅を記録したということです。
また、不動産の成約件数も半減していると報告されています。
モディ首相は2016年11月8日、
500ルピー(約850円)と1000ルピーの2種の高額紙幣を廃止し、即日から適用すると発表。
これは腐敗取締りの強化や地下経済(犯罪的な取引や、脱税など 、インフォーマル経済)を打撃することが目的だと説明されました。
中国の専門家は、
今回の高額紙幣の廃止を受け、
全体に占める86%の現金は流通不能に陥っていると指摘。
現金社会のインドにとって自動車や不動産など高額商品の販売が大きく打撃を受けていると強調したとのことです。
現地のエコノミストは、
インドの不動産と土地価格の下落幅が、
それぞれ20%、25%まで拡大すると予測。
また、投資家も不動産市場から急に離れているため、
同市場の低迷がしばらく続くと予測されています。
なお、世界銀行は最新リポートで、
2016年度(17年3月まで1年間)のインドの成長率について、
6月に予想した7.6%から7.0%に下方修正しています。
高額紙幣の廃止に伴う流動性不足が解消されていないことが指摘された形です。
注視してまいりましょう。
