雇用統計解説2 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

雇用統計解説2

それらを踏まえまして、
ここで本題。


2月米雇用統計の結果は、
非農業部門就業者数は前月比+24.2万人と、
予想+19万人を大幅に上振れ。
失業率は4.9%と一致。
→米雇用情勢の改善を表している。


一方、時間当たり賃金は減少、賃金の伸びは鈍化。
労働時間もよくない。
雇用は増加したものの低賃金のパートなどの雇用者に偏っているという状態。
→インフレ圧力が強まりにくい。
FRB当局者によると利上げ時期の検討に際し、インフレ動向を注視しているとのことなので、
FRBによる早期の利上げ観測が高まりにくい状況。
→緩和的な金融政策が長引く→米株式市場への安心感


米雇用情勢が改善していることが米経済の先行き不安を和らげた+早期の再利上げへの警戒も和らいだことが、
市場に安心感を与え、
「買いたい!」という人が増えたので、
4日のダウ平均は4日続伸となった…と考えます。
終値は前日比62ドル87セント高の1万7006ドル77セントと、
約2カ月ぶりの1万7000ドル台回復となっています。

ただ賃金の悪さからドル円は114円は維持できなかった…ということではないでしょうか。


とはいえ、
昨日のダウの続伸に寄与したのは雇用統計だけではないのです。
原油先物相場の上昇が買いたい気持ちを後押ししています。


4日のニューヨーク原油先物相場は一時1バレル36ドルに迫る水準まで上げ、
こちらもダウ同様約2カ月ぶりの高値となったのです。
国際商品市況の悪化に歯止めが掛った印象。

原油のみならず高イールド債、ブラジル株、金が買われ、
エネルギーや素材など資源関連株も買いが優勢に。


下げ要因としてはダウ平均が直近3週間ほど上昇傾向にあり上げ幅は1000ドルを超えていること。
高値警戒感や利確売りが想定されます。
実際に昨日の米株式相場は下げに転じる場面もありました。


いかがでしょうか。
できるだけわかりやすくまとめてみたつもりですがご質問などありましたら、
今回のようにできるだけ記事に反映させたいと思っています。
皆様の投資の参考になりますように☆