農林水産委員会委員長報告書

 

 農林水産委員会を代表いたしまして、本委員会における議案の審査の経過並びに結果について、御報告を申し上げます。

 審査に当たりましては、関係議案及び所管事項全般にわたり、執行部に説明を求め、質疑、検討の結果、議案第1号及び第2号のうち本委員会所管分については、賛成多数により、可決すべきものと決定いたしました。

 

 次に、審査の過程における発言のうち、その主なものについて申し上げます。

 

 まず、計画期間の最終年度を迎えている「やまぐち産業戦略推進計画」について、農林水産部として、今後どう取り組まれるのか。

 

 との質問に対し、

 

 農林水産部の関連項目は、主に『地域が輝く「農林水産業活力向上戦略」』に位置付けられており、設定された各プロジェクトの目標は順調に推移している。

 これらのプロジェクトは、チャレンジプランや「やまぐち農林水産業活力創出行動計画」に位置付けられていることから、今後、産業戦略部で検討される推進方針やこれまでの成果を踏まえ、各施策をさらに加速化させ、活力みなぎる農林水産業の実現に向けて、全力で取り組んでいく。

 

 との答弁がありました。

 

 次に、農業農村整備事業に係る9月補正の内容と、国が新たに策定した土地改良長期計画を踏まえ、県として農業農村整備事業に今後どう取り組まれるのか。

 

 との質問に対し、

 

 今回の補正予算は、国の経済対策に呼応したもので、農地集積を図るためのほ場の大区画化、老朽化したため池や頭首工等の整備、地すべり地域の保全対策、排水機場の整備による湛水被害防止対策等に係る所要の経費を計上したところである。

 国が新たに作成した土地改良長期計画は、「豊かで競争力のある農業」の推進など3つの政策課題に取り組むことを示し、全国一律的な整備ではなく、個性豊かな農村を目指しており、その方向性は、県の「やまぐち農林水産業活力創出行動計画」と整合するものである。

 今後は、国の長期計画やTPP関連対策及び来年度の国の予算等を勘案しながら、農業農村の基盤強化に向けて、適切に対応していく。

 

 との答弁がありました。

 

 このほか、

 

○ 鳥獣被害防止対策に係る大量捕獲技術の導入状況について

○ 有害鳥獣捕獲における箱わな設置の補助要件について

○ 農林水産物に関する知的財産の保護について

○ 食料自給力の考え方について

○ 農山漁村女性リーダーの育成について

○ 農地法における農地取得の下限面積について

○ 1次加工品の売込について

○ 東京売込オフィスの活用方法について

○ 需要のある農産物の生産拡大について

○ ぶちうまやまぐち!推進事業の進捗状況について

○ 地理的表示保護制度に関する山口県の取組について

○ 安心・安全のPRによる県産農林水産物の売込について

○ 農業大学校卒業生の進路について

○ 先進農家による研修生の受入について

○ 集落営農法人連合体の進捗状況について

○ 集落営農法人のオペレーターの所得向上及び構成員の平均年齢について

○ 広島県の集落営農の2階建方式について

○ 農地中間管理事業の進捗状況について

○ 離島における作物振興について

○ 酒米の需給バランスと取引価格について

○ 薬用作物の栽培状況について

○ 県オリジナルユリ「プチシリーズ」の特徴について

○ TPP協定発効による米の関税撤廃について

○ 輸入米の売買同時契約方式について

○ 生産者の野菜販売価格の安定対策について

○ 兼業農家に対する支援策について

○ 中山間地域等直接支払制度の取組状況について

○ 農業用小水力発電の本年度の取組と普及について

○ 老朽ため池の整備について

○ 国営緊急農地再編整備事業の内容について

○ ほ場整備の推進について

○ 水田高機能化と裏作について

○ 家畜伝染病の予防対策について

○ 全国和牛能力共進会開催地までの牛の輸送方法について

○ やまぐち木の家づくり推進事業の実施状況について

○ 公共建築物等への県産木材の利用状況について

○ 森林作業道の整備と高性能林業機械の導入について

○ 森林作業道の幅員の基準について

○ やまぐち森林づくり県民税関連事業の実施状況、使途について

○ 森林ボランティアリーダーの育成と森林教育について

○ 緑のダム緊急整備事業の実施状況について

○ 山地防災力機能強化事業の実施状況について

○ 竹バイオマス発電所建設の進捗状況について

○ 伐採した竹の利活用について

○ 木材価格の推移と造林事業の実施状況について

○ 林道工事に係る残土処理場の状況について

○ 山口県漁業就業支援フェアの実施状況について

○ 新漁業調査船「かいせい」の導入による漁業者へのメリットについて

○ 漁業の担い手の育成について

○ 萩市田万川の災害復旧事業の進捗状況について

○ 漁獲量減少の要因、セリに与える影響について

○ 海水温上昇への対応について

○ 藻場の再生と藻場造成の結果について

○ 魚礁等へのスラグの活用について

○ 台風18号に関する注意喚起について

 

 などの発言や要望がありました。

 

 次に、本委員会に付託された意見書案第3号については、採決の結果、全員異議なく、「可決すべきもの」と決定いたしました。

 

 次に、本委員会に付託された請願第4号については、「TPP協定の批准及び関連法案が国会に提出され、今、臨時国会において議論されているところであり、結論を誘導するような請願には賛同できない。」との反対意見があり、採決の結果、賛成少数により、「不採択とすべきもの」と決定をいたしました。

 

 以上をもちまして、本委員会の報告といたします。