仕事に復帰しました。


ほぼ2週間、一日だけ帰宅しましたがあとは全て旅でした。


お仕事は楽器演奏なので久しぶりの舞台ということになりました。



復帰にあたり1番の問題は「腎盂腎炎」でした。


これは新膀胱増設という手術の特性上仕方がない部分らしいのです。


膀胱は無菌の臓器ですが菌がとてもたくさんいる腸を使って膀胱を作るのでどうやっても腎盂腎炎のリスクは避けられないそうです。



なので仕事中に腎盂腎炎を避けられるか、また腎盂腎炎になってしまった場合どうなるか、というのが1番の問題でした。


そして実際に仕事をやってみたところ最初の仕事で懸念していたまんま腎盂腎炎になりました。



しかしそれ自体は遅かれ早かれ遭遇する事態なので問題ではなく、腎盂腎炎で仕事が出来るか?の方が問題でした。



幸い腎盂腎炎にたくさんなっているので早い段階でわかるのですぐに抗生物質と解熱剤を飲みました。


結果、キツいけど仕事自体はできる事がわかりました。

たぶんインフルエンザや肺炎の方が仕事出来ません。(やってはいけないし)

そして腎盂腎炎は人にうつらない。



そして二つ目の仕事、こちらが長くて大変な仕事でしたがこちらの仕事は体調悪化の気配もなく終える事が出来ました。


そして体力的にもキツいと感じる事がほとんど無くなり「普通」な感じになってきました。


たぶん慣れてきたのだと思います。


そして、たびたび演奏旅行に来る静岡で何かあった時のために泌尿器科も受診しておきました。




そこでも話を聞きましたがやはり初期の腎盂腎炎は仕方がないらしいです。


しかし腎盂腎炎は必ず減ってくるものらしく、実際症状もどんどん軽くなってきていますしあと少しの辛抱です。





腎盂腎炎になるパターンが寒い部屋(リハーサル室)に長時間いた後になる事が多い事がわかったので上着を買いました。


闘病前は極度の暑がりでしたが今はたぶん寒がりです。


今猛暑が続いていますがけっこう平気。

部屋に帰っても冷房は消してます。


そういえば闘病初期は病院の温度が耐えられない程暑かったけど途中から平気になってました。



気をつけないといけないのは熱中症なので水だけはちゃんと飲もうと思います。





本番後、同僚の皆が温かい声をかけてくれました。




けっこう高い確率で死んでいたはずのタイミングで舞台に立てている奇跡に感謝でしたし復帰したことを歓迎してくれる仲間がいる事にも感謝です。




復帰というのは想像以上にストレスがかかるものなんだなーと実感しています。


普段ならなんでもない、ちょっとした事でもいちいち気にして精神を揺さぶられます。




しかし癌治療の時の発想が役に立っています。

癌の時も先に死の宣告を受けていたため治療が全てプラス思考で考えられました。


仕事も同様!


過去の積み重ねは0になったんだと一度思う事で一つ一つの仕事がとてもありがたい事だと感じられるようになりました。


目の前の一つ一つの仕事にベストを尽くす事により以前の自分を超える日が必ず来ると信じる事でとても良い精神状態に持っていく事が出来そうです。





ここからは演奏家目線での話しなのですが

「演奏感覚が変わったか?」

という質問をされる事が多いので記録しておきたいと思います。



結論から言うと僕の場合は演奏感覚の変化はほとんどありませんでした。


手術後早い段階では単純に痛いので庇ってしまい違和感が出ていましたが痛みが和らぐのと同時に元の感覚に戻っていきました。



管楽器の演奏に膀胱全摘、代用膀胱の手術は影響は少ないのだと思われます。


手術前にもっとも懸念していたことは腹筋を使った場合の尿漏れでしたが幸いこれもありません。




マイナスを感じるのは集中力です。


これは演奏のリハビリはやっているけど集中力のリハビリはやりようが無いので実戦で勘を取り戻すしか無いのかなと思いました。



結局手術をしたことの影響よりも単純なブランクの影響が大きいわけでコロナ禍の現在多くの演奏家と似たような状況なんだろうと思います。


最も気をつけなければならないのはやはり尿路感染で体調管理の方が影響が大きそうです。




そんなわけで復帰への第一歩を踏み出しましたが目の前の仕事に集中して活動していこうと思います。








最初の現場




移動中寄り道

可睡斎




可睡斎にいたハチ



抗原検査も無事陰性



2番目の現場