三浦しをんさんの20年近く前の「恋愛」をテーマにした短編集です。私はしをんさんのエッセイを全て読んだので(最新作はまだですが)、どうしても、脳があっちに行ってしまって…このポラリスも最初と最後が「男二人…」になってしまうという…でも、解説を書かれた「中村うさぎ」さんがこの本の隠れたテーマは「秘密」だと述べられていて頷く私でした。


タイトルの次に書いてあるは「お題」が依頼されたテーマで「自分お題」がしをんさんが勝手に設定したテーマということです。


簡単に…

永遠に完成しない二通の手紙(お題「ラブレター」)

惚れっぽい友人の為にラブレターを書く男の気持ちは?友人の手伝いはできても自分のラブレターは心の中で書くだけで投函されることもない…


裏切らないこと(自分お題「禁忌」)

遠い過去に、人を好きになったら「死ぬまで、飽きることなく、裏切らず、本気を貫く」と教えてくれた人がいた。自分が夫婦だと思っていた人達は本当は…


私たちがしたこと(自分お題「王道」)

人を殺して埋めたこと。


夜にあふれるもの(自分お題「信仰」)

イエス様に恋をした友人に恋をした私…それはいつからだろう…


骨片(お題「あのころの宝もの」)

ただただ好きだった人の骨片を持ってる。


ペーパークラフト(自分お題「三角関係」)

偶然出会った夫の後輩の正体は?


森を歩く(お題「結婚して私は貧乏になった」)

好きな男が何者なのかわからない。だけど…一緒に暮らしてる。婚姻届も書いたけど出せない。そんなときに出かけた彼を見かけて尾行した。たどり着いたのは山の中…


優雅な生活(自分お題「共同作業」)

一緒に暮らしている男のために「ロハス」を始めたら、男の方が熱心なロハス信者に。でも、彼の本当の目的は?


春太の毎日(お題「最後の恋」)

ワンコ目線のお話し。好きな男の前では部屋も綺麗になります。


冬の一等星(自分お題「年齢差」)

偶然誘拐されたことになった少女と謀らずも誘拐犯になった青年の話…


永遠につづく手紙の最初の一文(自分お題「初恋」)

最初の二人が中学生だった頃の話し。運悪く体育倉庫に閉じ込められた二人の顛末記。そして、初めて分かった事は、自分は彼が好きだということ…


中村うさぎさんも書かれていましたがこの短編集には「表題作」がありません。ポラリスが何を意味しているのか。自分の心の中の光…

「八歳の冬の日からずっと、強く輝くものが私の胸のうちに宿っている。夜道を照らす、ほの白い一等星のように。それは冷たいほど遠くから、不思議な引力をまとっていつまでも私を守っている」、中村うさぎさんが引用されていたこの一文が一つのこたえなのかも知れません(『冬の一等星』から)。



被災された皆様が早く落ち着かれますように…

世界が平和でありますように…

感染症が⤴️しています(手足口病、溶連菌感染症、激症型は致死率30%、コロナも増加)。対策を😷