第三話 自在の筆

第四話 針雨の里


この二つのお話しは対になっているように思ったので…


富次郎は百物語で話しを聞き捨てるために絵を描いて、お勝が作った「おとぎ草紙」の箱に収めていました。彼は願いが叶うなら「絵描き」になりたかった。でも、それは無理だと。自分にはそんな才能はない。兄の伊一郎が三島屋に帰って来た。こらから先の自分は何をするのか…絵描きへの夢は…夢。そう考えて描く事はやめようと決めました。そんな事を思っていた日に出会ったのが、「自在の筆」でした。

懇意、とも言えるのか…あの不思議な骨董屋の主人の店で知り合った一人の老人の姿…狂気、と言ってもいいかも知れない姿…

その筆があれば…自分は…有名になれる。絵が描ける…でも、それによって失うものは…

それでも…の葛藤で苦しむ富次郎。これが最後と描いたのは…


その日、富次郎は足の脛を思いっきりぶつけて痛くて動けずにいました。お勝に治療してもらって椅子に座ったものの、動かすと痛い。それなのに百物語の語り手の依頼が…逡巡もしましたが受けることに…それが『針雨の里』の物語でした。不思議な話しでした。富次郎も語り手も打ち解けて話しを聞いて、訊きもしていた富次郎でしたが…

捨てられたり、迷子された子ども達を引き取って育てた里の人々の話しに胸をうたれて涙がとまらないのでした。



『自在の筆』では「欲」を。『針雨の里』では「無償の愛」が描かれていました。そして、溢れる涙を抑えられない富次郎は真底「描きたい」と思うのでした。


富次郎が次作ではどうなっているのか、楽しみです。小梅の成長も…



能登半島を中心に被災された皆様が早く落ち着かれますように…

世界中が平和でありますように…

コロナとインフルエンザに気をつけて😷


今日も大阪は雨です☔️

甲子園、冷たそうですし、寒い🥶

早く春が来ますように…