「三島屋変調百物語九之続」です。


最初の聞き手、おちかの初産が無事に終わるまでは「百物語」は止められてしまった富次郎。おまけに兄の伊一郎が事情あって予定より早く三島屋に帰って来て、商売にせいを出し、富次郎は人台までさせられてつまらない。兄は「若旦那」で自分は「小旦那」、それもつまらない。


この寒さの中での人台は凍ってしまう。富次郎は奥に引っ込んでお勝の作ってくれた蕪汁で温まり、さっき大きな大きな人影を見たと話すと「行然坊」だと教えられ、富次郎は知らないが三島屋とは縁の深い人物で、おちかの安産を祈念するために来ているという。


それでも何か、何か気に入らない富次郎だったが、行然坊と会ってみるとそんな気持ちは何処へ。とにかく今はおちかの初産を無事に迎える事が一番大事。行然坊はそのためにある者を百物語の語りの間(黒白の間)に迎えて欲しいという。


そして、いく日かを経て現れたのは「いね」という名の女性。その背には晒に巻かれた物が背負われていた。

富次郎が「黒白の間」に通したのは、いねと「青瓜不動」。ここからいねの話しが始まります。


こちらの作品は2021年8月〜2022年7月まで「公明新聞」に連載とありました。公明党の新聞のようです。宮部みゆきさんの意図はわかりませんが…以前、読んだ、

は、10年経ったら書かれている事の半分が現実になっていました。この「青瓜不動」でいねが語るのは女性の「生きぬくさ」。小さな村で女が嫁いでも子どもを産まなければ離縁される。でも、帰るところはどこにもない。家もなければ子もない女はどうなるか。そんな女達の居場所を作った「お奈津」という女性が青瓜不動の主人公でした。最初は父親への反発から家を飛び出して半端仕事でお金を稼ぎ、荒れ果てた寺に住んでの暮らし。作物を植えても育たない。それでも助けてくれる人の言葉を信じて真面目に働く。それが人を呼び、作物を育てました。


読みながら、今、話題になっている「困難な女性の支援法」が思い浮かんで…宮部さん、よくこの新聞に書いたな、と思いました。助けてもらうばかりではだめだということ。最初は助けてもらっても自分で働いて、考える。そうすると相手の事も考えられるようになる。


富次郎は…おちかが初産で陣痛の痛みに耐えている間(おそらくは)、青瓜不動の元で瓜坊と大百足と…してました。


おちかは無事に出産。「小梅」と名付けられました。


よかった…という事は…あの道具は何だったのしら?てっきり、おちかの出産に関わると思っていたのだけど…まだ何か仕掛けがあるかな?




能登半島を中心に被災された皆様が早く落ち着かれますように…

世界中が平和でありますように…

コロナとインフルエンザに気をつけて😷



息子は東京🗼に行きますが、小学校からの友達で同じ職場で技術系の友人は石川県に。災害派遣で行くそう。1年を越えるかもという事。福島県に続いての派遣です。二人ともしっかりね。