「事故物件」の言葉に惹かれて借りてみました。どういう意味があるのかって事はご存知の方が多いと思います。不幸な亡くなり方をされた方が住んでいた部屋の事です。この場合、次の借り手をどうするか、というのが問題になりますが、もう亡くなられましたが、

の作者「藤原伊織」さんが事故物件に住んでると話されていて、不動産屋から電話がくるくらいと。何ヶ月か住んで何もなければいいしって。住んでいたのが直木賞作家の「藤原伊織」となればもうロンダリング(浄化)されたことに…

だから、そんなもんだろうと思っていたのですが、なかなか込み入ったお話しでした。


うちの部屋で人が死んだら

主婦の加島康江には亡くなった義父から受け継いだ古い木造アパートがある。名義は夫だが不動産会社とのやりとりや細かい事はみんな彼女がする。夫は何もしない。そのアパートで人が亡くなり、臭いでわかった。後始末も彼女がして夫は何もしない。以来、アパートは二室しか埋まらない。このままではという事で不動産会社から提案が、一つは家賃を下げる。そうすると生活保護世帯にも入ってもらえるがリスクももちろんある。もう一つは更地にして駐車場にするというものだが費用と住んでいる方に出て行ってもらう必要があると説明される。そして、公にはできないが「ロンダリング」という手法があると教えられ、必要があれば紹介すると。ご主人と相談して欲しいと言われたが…相談も何も全て拒否の夫。

康江が思わず相談したのがパート先の後輩の遠藤君。彼からは「加島さんがどうしたいか、これからどう生きたいのか、そこから考えないといけないんじゃないんでしょうか」と。そして「自分の人生を生きなければ」と言われる。

康江はロンダリングを頼むつもりでしたが、家を出て自分と子どもが住むことにしました。夫とは離婚する、そう決めました。


君に栄光を捧げよう

田中保志は同期入社の皆川哲治が失踪したと総務課長から告げられ、驚いた。そして(株)失踪ドットコムの仙道啓太を紹介される。皆川のような失踪人を探す事を仕事にしているという。

一緒に部屋を見に行って、彼がロンダリングしていることを話した。実家に仕送りするために事故物件に住み1日5千円をもらう。1ヶ月という約束で。なのに失踪?と思ったが…

田中はこの事故物件に住んでいた住人に来た図書館からの本の返却のお知らせの葉書を実は持っている。宛名が彼の先輩だったから。自分に「森脇智弘」の本を教えてくれた人物。その著作が皆川の部屋からも出てきた。大量の自己啓発本と共に。この章のタイトルは先輩が予約して返却されていない森脇智弘の著作だった。

仙道は皆川は帰って来ると言う。

田中は皆川に事故物件を紹介した「相場不動産」を訪ねた。仙道が「ちゃんと探すのは、残った人のためでもありますよ」と言ったから。自分はもっと皆川の事、先輩の事、事故物件の事を知りたいと思った。


幽霊なんているわけない

浮気がばれて家を追い出された鎌田勇気。行く所がなくて、相場不動産にたどり着き、事務員のまぁちゃんから事故物件を紹介された。身の回りのものは用意すると言われたから決めた。まぁちゃんからは「いつもにこやかに愛想よく、でも深入りはせず、礼儀正しく、清潔で、目立たないように」とのロンダリングの心得を教えてもらったが…できなかった。幽霊が出たから。玄関先に若い男の幽霊が…まぁちゃんに「やめたい」と言ったが…もう少しと言われて我慢したが…やはり出た。深夜のファーストフード店に逃げ込んだところを栗木静香に声をかけられ、手相を見せて欲しいと言われる。研修中で100人の手相を見てこいと言われたから、と。彼女との話の中で自分の人生の選択にについて考えて家に帰ると決心。ロンダリングは二日で終わった。


女が生活保護を受ける時

生活保護でも入れる物件を探していると言って相場不動産を小石川君江が訪れた。毒親から逃れた45歳女性。鬱秒で働けないという。

話しを聞いてまぁちゃんと社長の相場は彼女にロンダリングをすすめた。最初は戸惑いがあったがまぁちゃんと相場のフォローが功をそうしたのか、その後は何の問題もなく過ごし、次をと考えていたら君江の就職が決まった。寮に住むという。彼女のロンダリングは終わった。




世界が平和でありますように…

コロナとインフルエンザに気をつけて😷


大阪はいいお天気です☀️

まだまだ暑い🫠🫠🫠