サブタイトルは「〜龍に護られし娘〜」です。


かくりょ学園の二年生になった柚子は自分を咎める噂が広まっていると、友人のにゃん吉から聞かされます。どうやら出所は妹の花梨の友人の菖蒲で妖狐の一族。やめるように言ってると釈明するのは花梨を花嫁に選んだ瑶太。柚子は鬼龍院の次期当主の花嫁。その力の大きさは経験でよくわかっている。この事が玲夜に知られるとどうなるか、も。何とかすると言ったものの、何とかしたのは……意外な意外な…でした(瑶太もあれから成長していましたが、花嫁を失ったことは大きかった)。


菖蒲は新入生でしたが、柚子を悩ますもう一人の新入生が現れました。「一龍斎みこと」。彼女を柚子は以前にも見かけていましたが…柚子はそれよりも彼女と一緒に見た「龍」が忘れられないでいました。白い龍、助けて、と言っていた。なのにその身体は鎖に巻かれている…そして、その龍は柚子にしか見えていない…

彼女もまた柚子対しての態度が酷かったことから桜子が注意すると、桜子は窓ガラスの下敷きになり血だらけとなって鬼龍院の本家へと運ばれ、玲夜の父親で当主の千夜の治療を受けることに。その桜子があのとき、一瞬、龍が見えたと話しました(鬼龍院家の筆頭の分家の娘の桜子が動けなかったという。それほどの力…)。


一龍斎、龍の加護を受けている一族と言われ、妖の頂点に立つ鬼龍院家も迂闊に手が出せない。

その一龍斎家から玲夜に見合いの話しが来ていると千夜。みことが玲夜を見かけて以来、結婚したいと言っているらしい。断る前提で会ったものの、みことは不吉な事を言う。


柚子がトラックに跳ねられた、そう連絡をもらった玲夜の驚きとショックは並大抵なものではなかった。本当は柚子の友人の透子とみことが衝突して透子が跳ねられそうになったのを柚子が助けた、というのが事実だったがこれをきっかけに玲夜は一龍斎家を潰そうと決心する。千夜も力を貸してくれる。だが、この事を柚子には伝えていなかった為に二人の間が…


帰ってこない玲夜に、自分ではやはり役に立たないと思ってしまって落ち込んでしまう柚子。そんな柚子を励ます透子。二人で食事に行った先で見たのは…玲夜とみことの仲睦まじい姿。ショックを受ける柚子。なら、と透子がとった大胆な行動が…


龍がなぜ助けて、というのか…なぜ柚子にしか見えないのか…なぜ、なぜ…

柚子が龍の鎖に触って負った傷は玲夜には治せなかった。治したのは柚子が飼い始めたまろとみるくの二匹の猫(霊獣と思われる)。龍にはどんな秘密があり、一龍斎との関わりは?

そして、柚子と龍を結びつけるのは?



読み終えて、大変な人気のこのシリーズ、発表されて一年で10刷となっていました。

自分はダメだ、ダメだとネガティブ思考な柚子が、少しずつ変わっていく様子が微笑ましい。変わるって、難しい事ですから。好きな人のために頑張る柚子。私的には、ハッキリと物言う透子ちゃんとか、玲夜の両親が好きなキャラですね。ああいうタイプは怒ると怖い…


そして、何よりもこの三巻はストーリー的にもあらゆるものがパワーアップしたように感じました。これからの展開が楽しみ♪です。




世界が平和でありますように…