フォローしている作家さんがいつもリツイートされているので、先日読んだ

と一緒に予約を入れてみました。こちらのほうが後に来たので人気なのかなぁと思ってましたが…


「警視庁特殊能力係」というこのシリーズ、とっても面白くて、私が何も知らずに予約したのは最新刊だったようで検索して過去の作品を借りに、徒歩25分かけて中央図書館に行って来ました。というのも、娘さん、

を読み始め、早く続きが読みたいと。同じく検索するとこれも中央図書館なら7まで借りられる事が分かったので、一緒に借りるか、で行って来ました(ちなみにどちらもオレンジ文庫です)。


で、お話しですが、このシリーズの主要登場人物は、「徳永潤一郎(係長)」と「麻生瞬」。この2人は警視庁捜査一課内にある「特殊能力係(秘匿の存在)」に配属され、「見当たり捜査(指名手配犯の顔を覚え込み、市井で張り込んで見つけ出すという捜査方法)」を担当。特に麻生瞬は経験は浅いが「瞬間記憶(見たものを写真のように記憶する)」の持ち主。


今回のテーマは「忘れる」…

瞬が捜査中に声をかけられたのは、10年前の殺人事件で指名手配中の犯人、柿谷。徳永に連絡を入れ、柿谷と話していると、何かおかしい…確かに目の前にいる男は殺人事件の指名手配犯、でも…

徳永も合流しましたが…やはり、どこか…

捜査一課に引き渡したあと、徳永がおそらく「認知症」だろうと。そうなると、罪には問えないのか?と思う瞬でした(裁判が行われても認知症で現在の責任能力はないと判定される)。


瞬は彼のマンションに転がり込んでいる「佐生正史(医学生、ミステリー作家志望)」の叔母からも認知症になってしまった身内の話しを聞かされ、柿谷の事もあって認知症に興味を持つようになりました。


そんなおり、仕事帰りに警視庁前で徳永に声をかけて来た女性、瞬は気になって仕方がなかったのですが…

その女性、実は徳永の元上司の妻でした。

なんで妻が?と思っていると、元上司の冨樫から連絡が入り瞬も入れて3人で飲む事に。瞬にとっては初めて聞く徳永の話しに興味津々でしたが、彼の妻、美貴子が会いに来た理由がわかって愕然としました。冨樫に「若年性アルツハイマー」の兆候があらわれていると元看護師の妻から指摘され、病院に行くように言っているが行ってくれないので、徳永に相談しに来たのでした。


その後、冨樫から徳永に、やはり「若年性アルツハイマー」だったと連絡があり、美貴子からも夫を支えて行くと電話がありましたが…



冨樫が自殺未遂で病院に運ばれたと教えられ、徳永と瞬が駆けつけたとき、美貴子はいませんでした。風呂場で手首を切って自殺をはかった冨樫の異変に気づいたのは階下の住人で、水漏れがすると管理会社に連絡を入れ、応答がない家の中に入ると美貴子は睡眠薬を飲んで寝ていました。熟睡していたので夫の自殺未遂には気づかなかったと言い、入院の準備をするからと帰ったまま…

目を覚ました冨樫は、自分で手首を切ったと言いますが…


徳永は瞬に冨樫の付き添いを頼みどこかへ…


真相は…



この後の展開も面白くて、上手いなぁと思いました。ものすごく深い、という形の警察小説ではありませんが、読みやすいです。人気があるのがわかります。でも、とても大切な事もちゃんと書いてある。読者にいろんな事を教えてくれるシリーズなんだと思います。




世界が平和でありますように…



〈余談〉

私の母親も認知症なので、病院に行きたがらないというのはよくわかります。私の名前も直ぐに忘れてしまいました。それでも「何も変わらないわ」と接してくださった母の友人にはとても感謝しています。