さーたり先生の最初の1冊です(番号がありません。前回は付いてましたが、図書館あるあるということでエッセイに分類されています)。

1冊目ということで、さーたり先生のご実家は代々医者です。当然さーたり先生もお母様から医者になれ!と。それに反抗し続けたそうです。流れを追うと、気がつけば幼い頃からオタク→小5でコミケデビュー(早い!)→中学では同人誌作りに没頭→進路で三者面談、親と日々バトル(医者になりたいとは思うが親の言いなりにはなりたくない)→お母様「あなたのことブスとまで思わないけど、顔で生きられるほどかわいくないから1人で生きられるように医者になんなさい!」→お母様、手塚治虫先生を教える。漫画家で医者→反抗期終了→外科医

そんなさーたり先生、医学部時代は嵌る漫画がなかったそうですが医者になって『結界師』に嵌った、ということで先日『結界師』の豪華版?完全版が出ると作者の方のツイートをリツイートされたので、同じく『結界師』が好きな娘に教えました。「あの頃子供だった君達、大人になった今、財力を発揮するのです(意味としてはこんな感じです)」のコメントも。「発揮します!」と元気よく答えた娘でしたが発揮したのは私でした。誕生日、と言われて…(全部はさすがに発揮できないけど『舞姫  テレプシコーラ』ぐらいは…)
さーたり先生、買えたでしょうか?売り切れだったようでしたが…

この1作目の時は2人目のお子さんの育休中ということでした。だからだと思いますが、最初のお子さんが保育園から幼稚園に変わられてました。お迎えが遅いと駄々こねしていたお嬢さんが、お友達のけがを診てあげたお母さんを医者だと認識!それ以来、お迎えの不満はなくなったとあって、親が何をしているかを知ってもらうことはいいことかも知れないと気づいたと書かれてました。


全体は4章で構成され、合間に先生の真面目なコラムが入ります。

外科医のモーレツな日常!
私も入院していたときに思ったのは特に研修医や若手の先生は「寝る」時間があるの?でした。仕事の終わりは見えないし、朝は6時から採血。そのあと回診や外来。週末は他の病院ととにかく忙しい。さーたり先生が玄関やトイレで寝落ちするのも無理はないです。皆さん、工夫してますと。
いろんな患者さんが来られるので笑える話しもたくさんありましたが、BLが役にたつ患者さんか、と思いながら、外科医は何でも屋と思われてるのか…と。当直だとそうなるかなぁとあれこれ思うのでした。


フライトドクター・さーたり
5年目からなれるそうです。病院によっても違うようですが…
募集があったとき、さーたり先生は勢いよく手をあげられたわけですが、他は誰も。
女性では1人だったというさーたり先生の活躍が描かれています。


医者でオタク!
医者はオタクが多いと書かれてました。
で、さーたり先生は『コウノドリ』に嵌ったそうです。コラムには「このドラマを見て風疹ワクチンを接種したり、妊婦さんに理解が深まったり、ちょっと奥さんに優しくしようと思ってくれたりする人が増えたらいいなぁ」と、医療側と母親側の両方の立場からこのドラマを見て思っています。」と書かれてました。


医者を続けるということ
女性で医者、それも外科ということで様々な困難が。それをどう乗り越えるか、が描かれていました。思い出の患者さんの中で描かれていた患者さんたち。このお若い患者さんはあさイチのときにも紹介されていたような…
こういうふうに思ってもらえてると分かったら患者さんも幸せだと思いました。


「私の積み上げる一粒の砂が、誰かの「生きる一秒」につながればいいと思います。」


最後に書かれ文章がとても印象に残りました。


Pray  for  Japan



予約していたこの本を手にしたとき、「綺麗…」と思って奥付を見たら、さーたり先生、10刷でした。重版に重版です。おめでとうございます。
まだ、予約している本もありますので楽しみにしています。