スウェーデン出身の漫画家オーサさんのコミックエッセイの第1弾です(番号は302)。
図書館で借りると発行順にはならないので…
今回2冊借りることができたので漸く事の成り行きがわかりました。
キッカケは「セーラームーン」!(13歳)
「月にかわっておしおきよ」は世界を巡る!
オーサさんもこれで日本へ。
やっぱり、タキシード仮面様は女の子達にとってリアルな王子様なんだね〜。
再認識しました。

オーサさんは最初は日本の語学学校へ入学。それからグラフィックデザインを学ぶために都内の専門学校へ。この時、31歳。
日本での生活の不思議がいっぱい詰まった1冊です。


第1章  不思議の国の日常編
まず言葉。主に敬語。これは日本人でも無茶苦茶な人はたくさんいるのでそんなに……
と思うのは日本人で外国人の方のほうがこだわってるなぁと感じます。日本語って直接的な表現だけではないのでその応用もあって広〜い範囲で理解するので外国人の人が言いたい事を理解できます。でも、これが日本人同士になると「言葉使いがなってない」となるので、外国人の人から見ればわけわからないかなぁ…やっぱり
それに、最近は日本語を知らない日本人が増えてるからこちらの方が私は心配かも…
あとオーサさんがあげられていたのは、じゃんけんの速さ!速ければ速いほど面白いと思う日本人です。あの一体感!でも、オーサさんには難しいようでした。つけまつげやお花の自販機、コンビニおにぎり(ラップの外し方を知るのに半年。漢字が読めないというか文字が読めなくて何味かわからない)、カップラーメンの蓋を止めるシール、トイレのボタンが多すぎる。マスク文化に可愛い文化になかなかついていけないオーサさんでした。

第2章  和室暮らしのシェアハウス編
オーサさん、多国籍のお仲間とシェアハウスで暮らされてるわけですが(当時)、日本家屋なので障子、畳の文化がなかなか、なかなか…です。
あとはお箸の使い方も。持ち方もそうですがルールがあるので難しいみたいでした。 
あとは就活の大変さ。履歴書を書くということも慣れないと。オーサさん、履歴書にプリクラ貼ってました。就職しても残業の多さを聞くと……
スウェーデンでは3年から5年でキャリアアップのために転職するそう。日本もそういう傾向がやや出てきましたが、まだまだ定年までの人が多いので。

第3章  難しくて面白い日本語編
最近、日本でも話題になりましたが名前の順番をどうするか?の問題です。オーサさん、困ってました。姓と名の表記を日本風に統一するかどうか、です。アルファベットになると名前が先になるので。
あと、さまざまな敬称に迷うオーサさんでした。

第4章  地元スウェーデンへ帰省編
オーサさん、帰省されるたびにお土産を用意されるのですが……
高評価はないようで、でも日本のビールと柿の種はOKみたいでした。スウェーデンのお土産も買ってこられますが、こちらもなかなか…
お互い難しいですね。
オーサさん、日本の生活に慣れすぎていてスウェーデン式を忘れてしまうこともしばしば。生活習慣の慣れってすごいと感じました。
日本人はスウェーデンというと、ABBA、IKEAぐらいしか…
お互いの国を知るためにもオーサさんの漫画は貴重だなと思います。

第5章  I🖤JAPAN編
日本で生活していてオーサさんがいいなって思ったものは、月曜日にもパーティがある。ラーメン、柚子胡椒、道が綺麗、ゴミの分別、電車文化、カサ(日傘、ビニール傘)、プリクラ、脂取り紙(男性用もね)、ロリータファッション、オシャレな男性(スウェーデンと比べて)。
日本に滞在するにはいろんな問題(ビザや日本語)があるにはあるけどオーサさんによれば、「いられるだけで幸せというか…毎日の新しい発見にワクワクするというか…他に何も欲しくなくてこれだけで幸せというか…」になるそうです。
お友達は「恋してる(人です)」と思われたそうですが…それに近いのかなと思います。

そして、オーサさんによれば日本はとても素敵な国なのに日本人が評価しないと。
グローバル化の世界では財政力より文化的な影響が大事。日本のそういう「ソフトパワー」はすごいからって。サブカルチャーを過小評価してはいけないって。

日本の政治家にもこういう発言をしてほしいなって思いました。今回の京アニの事件がどれだけの文化の喪失だったのか…
改めて考えさせられるのでした。
オーサさん、ありがとう。


Pray  for  Japan