友人に誘われて昨日、行ってきたのが「河口俊和」さんの講演会。最初、聞いてもピン!と来なくて娘の好きな『和菓子のアン』を書いた人だと思って「行くわ」と返事をしたのだけど…
よくよく聞くと全く違う人でした。
それで、娘が『コーヒーが冷めないうちに』を借りてきてくれました。

茨木市にある会場に着くと、この市に関係のある作家さんがまとめてありました。
川端康成…『伊豆の踊り子』を読みました。
富士正晴…お名前だけ知ってます。
宮本輝…何か読んだ記憶はありますが。忘れてしまいました。学校が茨木市という事が書いてありました。
このお3人は茨木市に記念館があるそうです。
ゆかりのある作家として、
井上直久…市内で高校の美術の先生をされていました。『イバラード物語』
宮下恵茉…児童文学作家『ジジ  きみと歩いた』
おーなり由子…漫画家『こどもスケッチ』
たかのてるこ…TVプロデューサー『生きるって、なに?』
筒井康隆…『時をかける少女』何作か読んでるはずです。市内の高校を卒業されていました。槇原敬之さんの先輩になります。上記の井上直久さんの勤務先もこちらでした。

河口さんは同級生やご家族も来られてると言われてました。内容は楽しいもので作家さんの講演会は初めてだったのでこんな雰囲気なのかしらって思いました。
『ドラゴンボール』がキッカケで漫画家を目指して上京されて、なかなか芽が出ずにいた頃に演劇を始めたと。当時も今も演劇だけでは生活するのは厳しいと言われていました。
年月が経って、とあることから舞台公演した「コーヒーが冷めないうちに」を観たある編集者から「小説にしませんか?」と声をかけていただいて本に、のはずがなりませんでした。 
河口さんは脚本や台本は書いていたけど小説は書いていなかったことから、地の文が書けない。編集者とのやりとりも厳しいものがあるということで3年ほど連絡をしなかった。でも、その間にいろんなことがあって、もう一度となって連絡すると「連絡を待ってました」と言われて、ようやく本になりましたと。

そこで、思ったのは1話目と2話以降からの感じるものが違うのはこの辺りに理由があるのかなぁと。1話目はとても硬くてこなれていないと感じましたが2話目以降にはそれがなくなったので、年月がそうさせたのかなぁと今は思います。

完成した作品が店頭に並び、部数が伸び、映画にもなって、大画面のスクリーンで自分の作品を観たときの感動、自分のやりたいことのために今なにをしているか、演劇活動のこと等を話してくださいました。
この「コーヒーが冷めないうちに」の地方公演をしてみたらとても収支がふるわなかったと。聴きながら東方神起のチケットも高くなったなぁと思ってましたが河口さんのお話しを聞くと、動く人数、セットを思ったらそうかもなぁと。そのための努力を舞台に立つ人は欠かさないのだから、観に行ったときは精一杯の応援です。

いろいろお話ししてくださいました。この会場だけだからねというお話しもたくさん。呟かないでねって、言われたので。 
『コーヒーが冷めないうちに』には河口さんがご存知なだけで17ヶ国語に翻訳されてるそうです。

聞いていると本当に壮絶ではないけど紆余曲折ばかりの人生が花開きつつあると。満開になるのはまだまだ先なのではないでしょうか?
その満開の時期や期間、大きさは未知数…

帰りながら、友人と「映画、借りて観ようか」と
話しました。あんなに素敵なお話しを聞かせてもらったら観ないわけにはいきませんから。
昨日が茨木市で、今日は鳥取大学でワークショップをすると言われていました。


自分の言いたいことは『コーヒーが冷めないうちに』に書いてあると言われていました。
それにしても、待っていた編集者さんが素晴らしい… 


これからの多方面でのご活躍を期待して次回作を待つことに。人との出会いは大切だと改めて思う講演会でした。