阿川佐和子さんの小説!です。
ドラマにもなったので娘さんが観てました。
「相棒」の後で「科捜研の女」の前でした。
観る理由は主人公の検事、竹村凛々子を吉高由里子ちゃん(Perfumeと仲良し)がして、主題歌が福山雅治さんだから。
私はあまり、だったのですけど…
ある日、観て!と言われたので観ました。
感想は!と訊かれたので、
「なんか……ドラマだね…」
と答えました。娘さんは物足りないと思ったそう。それは「アンナチュラル」に似た感じでしょうか…ね。

ドラマなのでね…
娘さんに言わせると検事物なのに刑事が出てこない!(ドラマだし…)のが一番なんかこう来ない理由みたいでした。「相棒」と「科捜研の女」を観すぎてるからかも知れませんが…

で、原作は…

最初は凛々子がどうして検事を目指したか、が書かれてありました。これはドラマにはなかったみたいですが、ここが一番面白いかもしれません。
なりたい!と思ったものになる!
これは凛々子の性格そのものだから。
理由はイジメだったんですが、負けない凛々子でした。いろいろあって担任の先生に手紙を書いたら先生が手紙をクラス全員の前で読み、自分の名前も言ってしまった。それでイジメが止むかと言えばもっと酷いことに。凛々子は担任の先生に直談判しますが…
自分を問い詰める凛々子を「検事に尋問されてるみたいだ」と言う。この担任の言葉が凛々子の「検事」への第一歩、でした。

合間、合間に家族の紹介があります。
凛々子の家は豆腐屋、祖母と両親と妹の温子の5人家族です。温子は豆腐屋を継ぐと言って修行中ですが、ドラマとは違って原作では伊豆の老舗旅館の一人息子の母親による一方的なプロポーズに困惑する竹村家なのですが…
肝心の温子は?って感じでした。

原作による最初の事件が私が観た回の交通死亡事故の案件でした。朧気な記憶だと事実認定はさまざな要素から確たるものであるはずですが、そこを省いているので信号で躓いている。信号が点滅していたかどうかなんて今の技術なら直ぐ分かるのだけど?でした。加害者が眩しかったと言っていたのも気象データで分かるはずで。凛々子が出す結論に一番重要だったのが加害者の誠意と被害者の感情。原作は信号の点滅は被害者の妻の告白で判明という。警察小説ではないのでいいかな、ですが…
でも、加害者の誠意というのは以前、電車内の揉め事で相手を意識不明にさせてしまった事件がありました。弁護士に言われたからか被害者家族に対して加害者が謝罪の手紙を出すわけですが家族の方の気持ちはおさまりません。
その事に裁判長が「なぜ、響かないか考えなさい」と言われさだまさしさんの歌を出されたわけです。当時話題になりました。
この凛々子の担当した事案の加害者は誠意ある対応でした。被害者の感情も和らぐほど。

凛々子の出した結論は略式請求でした。

娘さんはここにもっと捜査を期待したと思うのですけど…内容によってはこういう感じでもいいかな、と。ドラマだから…ね。
で、悶々としながら最後まで観てました。

原作ではもう一話、凛々子の感情が爆発してしまう案件が入ってました。一度は認めたものの一転否認に転じた被疑者に手こずり、でした。
最後は凛々子が同情されてしまうというオチでした。


読んでいて美味しそうな食事の場面が多かったのが印象的でした。その点は阿川佐和子さんらしいです。読み物としては面白いと思います。


娘さんの名言、今週の科捜研の女を観て、
「洗濯機もないのに髪の毛を巻いてる」
これが全てでした。
娘さんのような視聴者は多いと思うので、「正義のセ」の捜査が気になったのでしょう、ね。


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