この作品は好きです。浅見さんとしては八作目になるでしょうか。先生はあまりトリックに凝られるほうではないので、ここではちょっと凝っているかな、と思えます。
事件のテーマは「復讐」でしょうか。そこに偶然なのか「伝説」が入って来ます。舞台は小樽です。「旅情ミステリー」たる所以になるのでしょうか。この事件でも浅見さんは小さな手がかりから長野県に行き、事件を解決して行きます。ここでは犯人は逮捕されません。浅見さんにはこのパターンがおおにしてあります。正しいのかそうでないのかは正直わかりません。でも、この場合は良かったのかも知れない。そう思いました。
中に「黒い揚羽蝶」が出て来ます。蝶は死骸を好むとありました。蝶は綺麗なものとしか思っていなかった私には驚きでした。
娘は何故か飛蝗が大好きで、夏休みになると私の実家で夢中になって捕ってます。夕方になると解放してますが、とにかく大好きで毎日、毎日飽きもせずです。虫が怖くないようで、小さい頃は「虫愛ずる姫」になったらどうしようと密かに心配していましたが、大丈夫みたいでちょっと安心してます。
大震災の地に花や虫たちが、再び顔を見せてくれる事を願います。

疲れたね
瞼が下がる
眠りたい
元気になるまで
少し長くていい?

Pray for Japan