1960年代の事件
◎バブル!
バブルとは…泡!
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A1
液体もしくは固体が
その中に空気などの気体を含み丸くなったもの。
そしてすぐ割れる様から、
儚く消える者の比喩に用いられる。
そう…バブルとは…
儚いもの!
日本でバブルと言えば、
バブル景気!
こんなヤツラもいた
これがあったのは
今から30年以上前だ。
バブルとは何らかの理由により、
投資資金が入り、一時的に価格が高騰すること。
日本のバブル時代には
「土地」「株」などが高騰し、
絵画などの美術品も急激に値上がりした。
それがバブルだった!
ところでバブルとは世界中で起きている。
非常に有名なのはチューリップだ。
17世紀に起きたチューリップの球根へのバブル
最盛期には熟練職人の年収に10倍にもなった。
つまりスゲー価格だ!
これが記録に残っているバブルの最初の事例だ。
当時はチューリップの球根を持っていれば
家を買えたとか!
もちろんバブルはすぐに弾け、
価格元通りになった。
このようにバブルとは…
いつ起きるかは分からず、
いつ収まるかもわからない。
そしてそれは昔の香港でもあった!
1966年10月13日の新聞夕刊に
以下の記事が載った。
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香港に流れては高騰
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香港に流れては高騰?
どういうことか?
記事によるとこういうことだ。
香港で新聞紙の価格が上がっている。
特に古新聞の価格が上がっている。
しかも全ての新聞紙ではない。
ある特定の新聞紙の価格が上がっているのだ。
その新聞紙とは…
中国の地方紙だ!
人民日報のような中国の全国紙の値段は
上がっていないが、地方紙は鰻登り。
それはどういうことか?
実は中国の地方紙は貴重な情報源だった。
人民日報の様な全国紙は、
当局の指示により、正直には書いていない。
なぜなら外国人も見ると思ているからだ。
しかし地方紙はそうではない。
元々外国人が見るようには作られていない。
だから人民日報と違い、
中国の本音が書いてある。
だからその地方紙を手に入れようと、
香港を舞台にスパイが暗躍していた。
中国の生の情報を手に入れるため、
地方紙の…当局の入っていない情報は貴重だった。
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スパイ 貴重だよ
スパイ かなり貴重だ。
スパイ 中国の情報は分からない
スパイ なぜなら表に出る情報は
スパイ 毎回チェックされているからだ。
スパイ だから知りたい情報を得ようと
スパイ 中国を代表する人民日報を捲っても
スパイ 何もわからない。
スパイ もちろん情報はあるよ。
スパイ でもこっちが知りたい情報はない。
スパイ 人民日報で報道していても
スパイ それは表向きだから
スパイ こっちは真実を知りたい
スパイ そのためには情報が必要だ。
スパイ 中国の情報は手に入る
スパイ 人民日報があるし、
スパイ 表向きの情報はね
スパイ それは手に入る
スパイ 例えば菅首相が
スパイ 日本学術会議の会員を拒否した理由
スパイ 表向きは「俯瞰的に判断した」
スパイ そうなっているけど
スパイ 実はそうではない
スパイ それは学歴だ!
スパイ 菅首相の出身大学は…
スパイ 法政大学
スパイ 首相に相応しくない
スパイ 大体、日本の政治で
スパイ 法政大学が首相になるのは初めてだ
スパイ つまりかなり貴重
スパイ チューリップみたいだ。
スパイ 話を戻すと
スパイ 中国の表向きの情報ではなく
スパイ 真実の情報が欲しい
スパイ そのため必要なのは
スパイ 地方紙だ!
スパイ 人民日報などの全国紙は
スパイ 当局の説明がそのまま載っている。
スパイ しかし地方紙はその手が入っていない。
スパイ だから…
スパイ やり放題だ!
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このように中国の地方紙は、
引く手数多だった。
因みに上記のスパイとは…
香港で中国地方紙を買い込みに来る輩だ。
大体、アメリカのスパイだが、
60年代の中国はどこか牧歌的だな!
◎昼食には気を付けよう!
ところで中国から香港に
どのように新聞紙が渡ってくるのかというと、
弁当だった。
中国から香港に渡ってくる人、
彼らは出張などで来ることも多いが、
その人が弁当を持ってくる。
その際に新聞紙に包んでくるのだ。
そしてその新聞には地方紙が多い。
そして食べ終わった後に
いらなくなった新聞紙を処分する。
その時にそれを回収する人がいる。
だから香港で中国の地方紙が読めるのだ。
しかし中国当局としては
あまり実情が外に出るのは望ましくない。
そこで新聞を外に運ぶのは御法度にした。
新聞だけでなく、文字が書いてある紙は
当局にチェックされるようになった。
そこで新聞の持ち出しができないようになり、
香港で新聞紙の価格が上昇した。
そういう訳だ。
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出張 ふぅ…疲れた。
出張 中国から香港へ
出張 結構遠いなぁ
出張 まあとりあえず
出張 腹が減った
出張 腹が減ったら戦ができぬと言うが
出張 何事もままならん
出張 とりあえず食うか
出張 弁当はおにぎりだ
出張 日本では三角のおにぎりだが、
出張 中国では丸っこいのが特徴だ。
出張 一応、中国は小麦文化だ。
出張 だから餃子などがあるのだが、
出張 俺の地元は米もよく食う
出張 そこでおにぎりだ
出張 これぞおふくろの味
出張 俺は内陸部だから、
出張 香港の海を見ながらの弁当は最高だ
出張 さて包み紙をとって
出張 食べるとするか?
出張 えっ?
出張 何ですか?
出張 警察?
出張 私は何もしていませんが…
出張 ただ弁当を食べようと…
出張 これっ?おにぎりですが…
出張 違う?
出張 包み紙ですか?
出張 これはおにぎりを包んでいたもので
出張 新聞紙です。
出張 うちの家でとっている新聞で
出張 人民日報ではないですが、
出張 地方紙ですね。
出張 それが何か?
出張 えっ?逮捕?
出張 どうして?
出張 ちょっと!
出張 弁護士を呼んでくれ!
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こういうことのようだ。
つまり地方紙を香港に持ち出して、
そこで中国の内部情報をとろうとするスパイが、
特にアメリカのスパイが買い取っていた。
そこで中国当局は
新聞の持ち出しを禁止した。
そのため新聞の価格が高騰した。
そういうことだ。
因みに人民日報を1ヶ月とると
約3.5香港ドル(約220円)だが、
地方紙の1部(約2~4ページ)が
約10香港ドル(約630円)ほどだ。
つまり香港では地方紙1部の料金が
人民日報3か月分に匹敵した。
スゲェー!
買う人がいれば値段が上がっていく。
経済の原理は中国でもあったのだなぁ。
当時の地方紙は
天井知らずの高騰だった
でも今は…収まっているけどな!
