セクハラ天国 西ドイツ（西ドイツに学べ？）

１９８０年代の事件


◎セクハラＯＫ？

セクハラ

この言葉は現在ではすっかり定着したが、
意外に新しい言葉だ。

セクハラとは「性的いやがらせ」と言われ、
職場の上司がその地位を利用して、
部下に性的関係を強要するなどを言う。


こんな感じだ。


まっ…まあこれがセクハラかどうかわからんが、
こういうのは「対価型」という。


つまり自分の有利な地位を利用して、
相手に性的行為を強要するのだ。

「言うことを聞かなければ…」というやつだ。



それ以外にもエロ雑誌などを置くなどの
「環境型」もある。


このようなセクハラが認識されるようになったのは、
世界的にも１９８０年代からである。


１９８６年にアメリカの最高裁判所で
認定されたのが最初である。



一部では７０年代から問題化していたが、
大きな問題になったのは８０年代からだ。



それを象徴するような事件があった。






１９８３年８月２１日の新聞に以下の記事が載った。
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緑の党議員　ピンクの脱線
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ピンクの脱線？どういうことか？



記事によるとこういうことだ。

当時東西に分断していたドイツ。
その一方の西ドイツで連邦議員（国会議員）の
セクハラ行為があった。

この議員は緑の党に所属して、その党職員の女性の
「胸を触った」として抗議された。


彼女たちは

「被害を訴える文書」を作り、

党内に配布した。



それが外部に漏れた。


当初、彼女たちも内輪で済まそうと思っていたが、
大衆紙ビルトに大々的に取り上げられた。


因みに文書では加害者は匿名にしていたが、
なぜか大衆紙ビルトには個人名が載っていた。

セクハラの犯人はヘッカー議員だった。


この事件が大きく取り上げられた事情は、
緑の党が「清潔」を売りにしていたからだ。



「あの…緑の党で醜聞…」
　
　　というイメージだ。



記事の中でも、

「ほかの党だったら問題にならない」
と指摘している。


まあ…普段マジメな奴が、変なことすると目立つわなぁ

 

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緑党　　心外です
 

緑党　　どうして俺たちだけが
 

緑党　　ここまで攻められるんだ？
 

緑党　　他でもやっているのに
 

緑党　　大衆紙もそう言っている
 

緑党　　他なら記事にならなかったと
 

緑党　　そう明言している
 

緑党　　それはおかしくないか？
 

緑党　　我々はいつもマジメにやっている
 

緑党　　だから目立つ？
 

緑党　　本来は逆だろう
 

緑党　　いつもマジメにやっているんだから
 

緑党　　少々のセクハラくらい大目に見ろよ
 

緑党　　いつもやってい奴らの方が
 

緑党　　圧倒的に多くのセクハラをしているだろ
 

緑党　　例えば向こうは前科１０犯で
 

緑党　　こちらは初犯だ
 

緑党　　裁判では初犯の方が罪が軽いだろ
 

緑党　　絶対執行猶予が付くぞ
 

緑党　　でも…世間は逆なんだよな
 

緑党　　初犯の方が厳しいんだ
 

緑党　　マジメにやっているのがバカみたいだ
 

緑党　　金ももらわず
 

緑党　　環境保護に熱心で
 

緑党　　そのため飛行機にも乗らず
 

緑党　　活動している議員が断罪されるとは
 

緑党　　世の中間違っている
 

緑党　　こういう世の中を変えるためにも
 

緑党　　議員にならないと
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そうだ、国会議員になろう Amazon

◎日常のこと！

実は当時、セクハラは普通にあった。

現役の女性議員ショッペ女史に言わせると、
そんな男性議員を辞めさせていたら。

「議場は空っぽになる」
 

状況だった。



そうなのか？


党職員の胸を触る奴を追い出していたら、
議員はいなくなるのか？



事実、この件が大きな騒動になったことから
最初に問題提起した党職員の女性も

ヘッカー議員本人の問題になったことに困惑し、

「ヘッカー議員は気の毒」
と言っている。



彼女たちが問題にしたのは、

この社会で当たり前のように
セクハラされていることで、

個人の犯罪ではなかった。



当たり前のように…！


やはり当時の西ドイツでは
セクハラが日常的だったのか？




日本でよく「ドイツに学べ」というのは

こういうことか？
 

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オヤジ　　ドイツに学べ？

オヤジ　　わしもそう思う
 

オヤジ　　ドイツは素晴らしい
 

オヤジ　　見習うべき存在だ
 

オヤジ　　ビールも旨いし、ソーセージも美味しい
 

オヤジ　　台風もないし、地震もない
 

オヤジ　　もちろん津波も
 

オヤジ　　そして何よりセクハラし放題だ
 

オヤジ　　党職員の胸を触っても問題ない
 

オヤジ　　なんたって当たり前に行われている
 

オヤジ　　所属議員が党職員の胸を触るとは
 

オヤジ　　部下の胸を触っても問題ないんだ
 

オヤジ　　だってそうだろ！
 

オヤジ　　同じ党の職員だ。
 

オヤジ　　つまり部下だ
 

オヤジ　　つまり会社では部下の女の子の
 

オヤジ　　胸を触っても問題ないのだ
 

オヤジ　　それがドイツだ
 

オヤジ　　なんて良い国だ
 

オヤジ　　ドイツ人に生まれたかった
 

オヤジ　　国籍変更しようかな？
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と…いうことのようだ。


しかしセクハラ三昧とは、
ドイツも意外な一面があるな


イメージでは堅苦しいが、
意外にラフな面もあった。


胸を触るくらいなら問題なかったのだ。



少なくとも１９８３年までは。



ただマジメな緑の党だから問題になった。



そういえばアメリカで
セクハラが認定されたのは１９８６年。


その前の事件だ。


もしかしたら世界中で行われていたのか？


生まれた時代を

間違えたかもしれない。