これぞ間一髪の勝利! | 最近の古いモノは!

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「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。





1950年代の事件











間一髪の勝利!








《髪の毛ひと筋のすきまの意》
事態が極めて差し迫っていること。
その寸前のところ。「―で助かった」






髪の毛一筋の隙間しかない

事態が極めて差し迫っている

間一髪で助かった










際どい話である。













ましてや間一髪の勝利とは






もう少しで負けそうだったのに、

際どく勝利した






こんな感じか?







まあこの試合は結局負けているが










しかし本当に間一髪の勝利をした人が



イタリアにいた。














19559月21日の新聞に以下の記事が載った

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ハゲ頭コンテスト開催
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記事によるとこういうことだ。




イタリアのトリノ県にあるピネロロで

ハゲ頭コンテスト
が開かれた。







優勝したのはジョヴァンニ・バルディオリ(45)




彼が栄えある

ミスターハゲに選ばれた。


まあ髪は生えないのに、生えあるとはこれいかに






参加者は全部で80





その競争を勝ち抜いたのが

ジョヴァンニさんだった。





しかしジョヴァンニさんの勝利は

容易くなかった。






強力なライバルがいたからだ。





ライバルの名はドン・マルティナという牧師




彼との激闘の末、




毛一本少なくて、


ジョヴァンニさん勝利となったのだ。














毛一本の差か(笑)










まさに間一髪だ!




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ドン  私は負けん

ドン  の名にかけて

ドン  いやっ、の名にかけて

ドン  必ず勝利する

ドン  子供のころから馬鹿にされ、

ドン  ハゲと罵られてきた

ドン  好きな娘に告白した時も

ドン  ハゲは嫌い、って言われた。

ドン  そのため人間不信になり。

ドン  牧師になったんだ。

ドン  そのトラウマが解消されるのだ

ドン  この勝利によって

ドン  ライバルは80いる

ドン  しかし私は負けない

ドン  私にはがついている。

ドン  いやっ、がついている

ドン  この中の誰よりも

ドン  信心深いんだ

ドン  私が負ければ

ドン  も仏もなくなってしまう。

ドン  いっ、いやも仏もなくなる

ドン  少々クドいか

ドン  まあいい

ドン  とにかく勝てば、

ドン  私がミスターハゲだ。

ドン  人生の大勝利

ドン  私をフッた娘

ドン  後悔させてやる
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とは全く言っていないが、





1本差で負けるのは
悔しいだろうな。











毎日に祈っているのに。









まあ1本がついていたから、

けたんだけどな。

















優勝賞品は?





今回の大会では80が参加しているが、




全員の髪の毛を合わせても



1人のアゴ髭にも及ばなかった。











かなりのハイレベルだ。
















ところで栄えあるミスターハゲに選ばれた


ジョヴァンニさんは
何をもらったのだろう?












それは・・・











なんと・・・












黄金の・・・










クシだった。






























えっ









いらんだろ







まあシャレが効いているというか


気が利いていないというか








まさに猫に小判だ。




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主催者  おめでとうございます

主催者  優勝はジョヴァンニさんです

主催者  厳正な審査の結果、

主催者  髪一本の差で優勝です。

主催者  まさに間一髪です。

主催者  えっどういう意味だって?

主催者  ジャポンの諺です。

主催者  本田か長友にでも聞いてください

主催者  では優勝賞品です。

主催者  商品は・・・

主催者  黄金のクシです。

主催者  えっ?いらない?

主催者  必要ない?

主催者  どうして?毛がないので使えない?

主催者  皆さん聞いてください。

主催者  賢者の贈り物って知っていますか?

主催者  オーヘンリーという作家の作品です。

主催者  貧しい夫婦の物語で、

主催者  クリスマスに互いにプレゼントします。

主催者  夫は懐中時計を売って、妻にクシ

主催者  妻は美しい髪を売って、夫に

主催者  懐中時計につけるために送ります。

主催者  当日、顔を合わせてびっくりします。

主催者  を送ったのに、懐中時計はなく

主催者  クシを送ったのに、はなく

主催者  これは無駄だったのでしょうか?

主催者  違います。オーヘンリー

主催者  お互いに思いやりを送ったのだ

主催者  こう主張しているのです

主催者  私たちも同じです。

主催者  私たちも思いやりを送ったのです

主催者  ハゲでも気にせず生きるようにと、

主催者  こんなコンテストを開き

主催者  黄金のクシを送るのです。

主催者  さあ堂々と受け取りなさい

主催者  そして毎日クシを使って、

主催者  頭を整えなさい

主催者  それが我々からの

主催者  君たちへの贈り物です
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賢者の贈り物はこちら






「賢者の贈り物」のをネタに以前書いた話はこちら















念のために言っておくが、



主催者は一切
こんなことを言っていない。







全くの創作である。









しかしミスターハゲの商品に黄金のクシとは、



皮肉もいいところだ。









それから賢者の贈り物


お互いに相手のために
買っていったんだ。







夫は、妻の長い髪があると思って、クシを買い。

妻は、懐中時計があると思って、を買ったんだ。










ミスターハゲ毛のないことを知りながら、





黄金のクシを送ったんだろ?











悪意以外ない
じゃないか。










まあこんなコンテストは

元々ネタなのだから、
相応しいと言える。


















しかし気になることが一つ、









黄金のクシ
その後どうなったんだ?












「使った」なんていうなよ!