1969年 学生運動の世代 | 最近の古いモノは!

最近の古いモノは!

「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。


1960年代の事件






現在 約65~70歳 くらい(2015年現在)












1968年から70年ごろまで全国の大学で学生運動が暴れ回った。


1969年には東大安田講堂事件なんて起こって、

警察が学生を排除するという事態になっていた。






その時には、大学教授が学生と話し合いと称する「つるし上げ」に

あうことも多く、教授は色々なプレッシャーにあっていた。












文藝春秋での対談




そんな中、雑誌「文藝春秋」で「大学教授の実力と無力」という

対談が行われた。


出席者は


林健太郎(はやし けんたろう)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E5%81%A5%E5%A4%AA%E9%83%8E_(%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E5%AD%A6%E8%80%85
)


向坊隆(むかいぼう たかし)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%91%E5%9D%8A%E9%9A%86


会田雄次(かいだ ゆうじ)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%9A%E7%94%B0%E9%9B%84%E6%AC%A1


奈良本辰也(ならもと たつや)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%88%E8%89%AF%E6%9C%AC%E8%BE%B0%E4%B9%9F


扇谷正造(おおぎや しょうぞう)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%87%E8%B0%B7%E6%AD%A3%E9%80%A0




であった。司会は扇谷氏がおこなった。因みに林氏と向坊氏は東大教授、

会田氏は京大教授、奈良本氏は元立命館大学教授である。




※奈良本氏は学生運動が盛り上がることによって教授をやめた。










そしてその対談の中で、色々な反省点も語られているのだが、

こういった点にも触れられている。


7










過保護に慣らされた学生







扇谷  紛争の根本は、どうも戦後は”叱る教育”がなくなったからだ

   という人もいるんです。たとえば、わたしの知っている友人で、

   ある女子大学の先生がいる。十時半から十二時までの講義を

   していたら、十一時半ごろに、一人の学生が立ち上がって、

   教室を出ようとした。「きみ、どこに行く」と聞いたら、

   「ママと三越で買い物の約束をしているので」(笑)

   そこで、大いに叱ったら、学生はなんで叱られるのって

   顔をしていたそうです。






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教 授:どこへ行くのかね?




女学生:いや待ち合わせで。




教 授:待ち合わせ?今授業中なのだが。




女学生:でも重要なんです。




教 授:何かあったのかね?スマホに緊急の要件でも入っていたのかね?




女学生:先生、現代にスマホはありません。つーか携帯もありません。




教 授:おおっ!そうか。それじゃどういうことだ?授業中に。




女学生:親と待ち合わせをしているのです。




教 授:は~ぁ?




女学生:だから母親と銀座で待ち合わせをしているんです。




教 授:君は何を考えているんだ?授業中に銀座だと!

    ふざけんな!授業と銀座のどっちが重要だと思っているんだ?




女学生:銀座ですけど(何を当たり前の事聞いてんのこの先公!)




教 授:ふざけるな!○×△□…Ω+~?@$#+¥ etc




女学生:(もう…うるさいなぁ、じゃあ後30分座っているか)


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これはびっくりな事例ですな。







ママと銀座で待ち合わせしているからって…

本当でも、もう少し言い方があるだろう。






それをさも当たり前のように…






まったく現在の65~70歳の女学生は








何をやっているのか!










それ以外にもこういうことを言われている。










向坊 なにか具合の悪いことは、必ず人のせいだという考え方

  あるんですね。自分が悪いということはちっとも考えない。

  大学が悪い、社会が悪い、政府が悪い、そういうふうに

  むすびつけている教育を、どっかで受けているんじゃないか

  という気がするんですよ。どっかで自分に帰ってくることがない。

  それが反体制運動に直結してしまっている。










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教 授:君の意見は?




学 生:大学が悪い。




教 授:確かに大学にも問題がある。だが他にも問題があるのでは?




学 生:社会が悪い。




教 授:そういう面も否めない。しかしそれだけかね。




学 生:政府が悪い。




教 授:しかし今は君の学校生活の事を考えよう。政府は関係ないだろう。




学 生:安倍が悪い。




教 授:安倍?誰だそれは?今は1969年だぞ。




学 生:安全保障関連法案が悪い。




教 授:だからまだ法案が出ていないんだって。あと46年待て!




学 生:その時には与党の議員になってますから、批判はできません。




教 授:石破君!君はなかなか先を読んでいるなぁ!


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なんでも人のせいにするのはいつの時代にもあることですが、

当時も全く同じでした。




われら学生は悪くない。悪いのは社会だ!ってか。




こういう人たちが、「最近の若い者は…」って批判しているのですよ。




まったく愚かなことです