最近の古いモノは!

最近の古いモノは!

「最近の若い者は…」とよく言われますが、
そう言う「古い者」はそんなに立派だったのでしょうか?このブログでは過去の新聞記事等をベースに、「古い者」の昔を検証してみます。
「最近の…」と言われたら、「あなたの時代はもっと悪かった」と言ってやりましょう。





1990年代の事件




窮地の札幌ドーム!


札幌ドームが窮地に陥っている。


北海道札幌市にある札幌ドーム

2002年サッカーワールドカップの会場となり、
プロ野球日本ハムファイターズのホームだった。

しかし2023年にその日本ハムファイターズが
隣の北広島市エスコンフィールドに移転。

ドル箱のプロ野球が出来なくなり、
そのため札幌ドームは閑古鳥が鳴いている。


事実、2023年度決算も
約6億5千万円の最終損益だった。


 

 

これは想定(約2億9千4百万円)倍の赤字だ。

そしてその後も回復する希望もない。


今後どうするのか?

一部では解体論まで言われている。





このような惨状になった理由は…

もちろん日本ハムファイターズが
本拠地を移転したからだ。


しかしそれは表面的な見方ではないか?



つまり…

なぜ日本ハムファイターズは
札幌ドームから移転したのか?



そういうことだ。



一説には…
・人工芝は選手の膝に悪い。
・札幌ドーム側の使用料が高い。
・広告費やテナント料が入ってこない。
               等々

色々取り沙汰されている。

それらは事実なのだろう。


しかしもっと根本的な理由があった。



それは札幌ドームが
殿様商売をしていたからだ



先に挙げた理由は
全て解決可能な問題ばかりだ。

つまり札幌ドームとファイターズが
真摯に話し合えば、解決できる


事実、ファイターズ側は
何度も話し合いを持ち掛けていた。



しかし悉く札幌ドーム側が拒否

むしろ使用料値下げを求める球団に
逆に値上げを提案する始末。


それらが重なって
ファイターズは札幌ドームから出て行った。

全ては札幌ドーム側が
「ファイターズが出ていくはずがない」
と思い込み、真摯に対応しなかった結果だ。




そしてそれに輪をかけたのが、
地元マスコミの対応だ。



実は地元のマスコミは
札幌ドームに出資している





それ故に批判の声も起きないで、
札幌ドームのやりたい放題になっているのだ。



その中でも特に罪が重いのは…
北海道新聞だ!



北海道新聞は道内で圧倒的なシェアを誇る。
 

シェアは75.8%




このような北海道で
圧倒的なシェアを持つ北海道新聞が、

金を貰ってドーム推進の記事を
書いていたことをご存じだろうか?




しかもその金を貰った先は…

「共和」だ。


共和」とはここ2回ほど取り上げた会社


鉄骨加工のメーカーだが、
1990年に倒産。
その後の捜査で大規模な架空取引を行い、
経営陣が逮捕された企業だ

詳しくは前々回の記事をご覧ください。



その犯罪企業の「共和」から

北海道新聞の記者が金を貰って
札幌ドーム推進記事を書いていた。




因みにこれは…

事実だ!



それも北海道新聞自身が認めた

大スキャンダルなのだ!





19921月31日北海道新聞朝刊1面に
以下の声明が載った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
読者のみなさまへ  
元本社常務らへの疑いについて
ーーーーーーーーーーーーーーーーー


当時、先に述べた「共和事件」から

「北海道新聞記者が金を貰っているのでは?」

との疑念を持たれていた。


それらに対して北海道新聞では社内調査を行い、
その調査内容を紙面で公表したのだ。
先の声明は1面だが、調査詳細は3面



その内容は以下の通り。

<登場人物>
◎北海道新聞側
 ・元常務:この件の発端。共和の札幌支店長と会う。
 ・元副主幹:共和側に入れ知恵をする。

◎共和側
 ・札幌支店幹部:最初に元常務に連絡。
 ・副社長:元常務と東京の料亭で会う。
       詐欺罪等で逮捕。

◎阿部議員側
 ・阿部文男:国会議員。受託収賄罪で逮捕。




元常務と札幌支店幹部は元々の知り合いだった。
その支店幹部が元常務を訪ねた(1989年10月下旬)


「共和」が阿部文男議員の選挙運動を手伝う。
ひいては色々アドバイスが欲しい。
その上で副社長と会って欲しいとのこと。


元常務は上京し、共和の副社長と料亭で会う
その際副社長から、阿部長官とプロ野球解説者の
対談記事の掲載を持ち掛けられる。

元常務はその話を断る



その席上、阿部長官が所属する宏池会のことを
「もっと教えて欲しい」と要望。
元常務はその筋に詳しい元副主幹(東京で勤務)を紹介。

元副主幹は11月7日頃、共和の本社に出向き、
副社長に宏池会及び阿部長官について説明。


その数日後、支店幹部から元副主幹に連絡があり、
「阿部長官とプロ野球解説者との対談」の相談有。
元副主幹は「単なる対談なら価値はない。」
「北海島開発局長官室に訪問する形なら、
 記事掲載の可能性がある」とアドバイス

その数日後には共和から
「プロ野球解説者2名が阿部長官を訪問する」
との連絡を受け、元副主幹は自社担当者に連絡。
また共和に「阿部長官秘書から自社担当記者に」
連絡するようにアドバイス。
実際にそのようにする。

さらに元副主幹は自身も阿部長官秘書に連絡。
自社担当者に連絡するように念を押す。



このようなプロセスを辿った。




つまり共和からプロ野球解説者が
阿部長官を訪問させ、それを記事にすることを
元常務は断ったが、元副主幹はサポートした

もちろん「やれ!」と言った訳ではないが、
普通の対談より、長官室への訪問を提案したのは

元副主幹だ!


そして元副主幹は自社の担当記者や
阿部長官の秘書にその旨を連絡している。

因みにこの担当記者は
元副主幹のかつての部下だった。


その記事はこんな感じだ。

北海道新聞 1989年12月14日25面



プロ野球解説者って、
有名人じゃないか!




この記事を共和が推進したのは
札幌ドームを推進するためと
阿部文男議員の再選のためだといわれている。


この記事が出たのは1989年12月14日。
そして前回の衆議院選挙は1986年7月6日

つまり遠くない時期に衆議院選挙が行われる。
そのような時期に報道している。


これは阿部議員を応援する共和の援護射撃であり、
そのために北海道新聞を巻き込んだのだ。


そして北海道新聞はそれに応えている。

北海道新聞は詐欺会社の「共和」と
収賄で有罪になる阿部議員のために
記事を書いたのだ。



しかも金を貰って


この2人(元常務と元副主幹)には
共和から金が出ていた。

共和の札幌支店幹部から
別々に20万円(元常務)10万円(元副主幹)を貰った。


これは北海道新聞の調査でも明記している。
北海道新聞1992年1月31日3面に詳細。






うーむ!


これが北海道のやり方か?

 

ヴァイスシュヴァルツ YYS/W61-007 俺の流儀 コガラシ (R レア) ブースターパック ゆらぎ荘の幽奈さん

 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
副主幹  話は聞きました。
 

副主幹  プロ野球解説者と阿部長官の対談
 

副主幹  これが記事になるか?…と。
 

副主幹  結論から言うと、
 

副主幹  難しいでしょう
 

副主幹  だって単なる対談ですよ。
 

副主幹  いくら札幌ドームを推進する立場でも
 

副主幹  記事にはできないですね。
 

副主幹  でも…ね。
 

副主幹  やり方によっては
 

副主幹  記事になります。
 

副主幹  それは…


副主幹  長官室に訪問させるんです。
 

副主幹  阿部文男氏は北海道開発庁長官
 

副主幹  その長官室に著名解説者が訪ねる
 

副主幹  そうすれば…
 

副主幹  記事になります。




   数日後




副主幹  もしもし
 

副主幹  本紙担当記者ですか?
 

副主幹  私です。
 

副主幹  そう…あなたの元上司
 

副主幹  あなたは私の部下だった。
 

副主幹  その縁で連絡したのだが、
 

副主幹  今度、有名野球評論家が
 

副主幹  阿部長官を、長官室に訪ねる。
 

副主幹  記事にならないか?
 

副主幹  これは話題性がある。
 

副主幹  そこでは札幌ドームの話が出るし、
 

副主幹  特にドーム推進の立場からは
 

副主幹  ぜひ取り上げたい。
 

副主幹  社の立場からはそうではないか?
 

副主幹  まあ決めるのは君たちだが、
 

副主幹  君は元部下だし、
 

副主幹  今でも会社の先輩後輩だ。
 

副主幹  その私の話を…
 

副主幹  無下にすることは…
 

副主幹  まあそういうことだ。
 

副主幹  そうそう
 

副主幹  阿部長官の秘書からも
 

副主幹  連絡あるから




   阿部長官の秘書へ




副主幹  「共和」から話は聞きました。
 

副主幹  野球解説者が阿部長官を訪ねる
 

副主幹  その予定だそうですね。
 

副主幹  大丈夫!
 

副主幹  でも…念のために連絡を…
 

副主幹  北海道新聞の担当者には言ったけど
 

副主幹  そちらから連絡するのが筋なので
 

副主幹  連絡しておいてください。
 

副主幹  話は通っているので大丈夫
 

副主幹  では…よろしく!



副主幹  ふぅ!
 

副主幹  たった10万円じゃ
 

副主幹  割に合わないなぁ
 

副主幹  今度割り増しを要求しようかなぁ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 



ここまでは言っていないが、
結構近いことを言っている。

そしてやっている。



まあ確かにたった10万円じゃ、

ここまでが限界かな?







返したのか?

ところで先程、

「北海道新聞は記者が金を貰ったのを認めた」

と述べたが、そしてその事実は間違ってないが、


彼等はこうも言っている。



「返した!」


「金は返したのだ。」



元常務と元副主幹は
両者とも金を貰ったのだが、
両者とも返した!



だから問題ない
「安堵(ど)の気分が社幹部の間にあった」と書かれている。


というのだ。





返したから問題ない
という認識はどうなのかと思うが、

それ以上に疑問点がある。




本当に返したのか?




というのは一度受け取った後に、

2人とも翌日返しているからだ。

しかも証明するものがない



例えば元常務は…

受け取った後に翌日共和の支店に行き、
直接手渡している。

その際、(金を貰った)支店幹部がいなかったので、
女性従業員に渡した…という。

女性従業員には預かり証を書いてもらったが、

その預かり証は見つからない!



えっ

じゃあ「返した」って、証明できないじゃん。






それは元副主幹もそうだ。

彼は帰る際に封筒を押し付けられて、
社に帰ってから中身を見ると
金が入っていたという。

それを翌日、現金書留で送ったというが、
その時の郵便局の受領証は紛失したという。


本当に返したのか?



一応、「共和」側は受け取ったというが、
詐欺をやった会社の言い分が信じられるのか?


それに買収は普通の犯罪と違い、
金を渡した側と受け取った側が
共犯関係になる。

だから口裏を合わせることが可能だ。





金を貰ったところまでは、
北海道新聞は認めている。

しかし「返した」かどうかは…
本人の証言があるだけだ。


そして事実、共和(詐欺会社)の要求通りに

野球解説者が阿部長官を訪ね
札幌ドーム推進の要望をし、
それを阿部長官が応えている。

金で記事を書いたんじゃないのか?
 

 

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道新  返しました。
 

道新  紙面に書いた通り
 

道新  確かに返しました。
 

道新  一度金を受け取ったのは事実ですが、
 

道新  翌日返しました。
 

道新  根拠?
 

道新  本人が言っています。
 

道新  返したって
 

道新  それを信じました。
 

道新  確かに根拠は無いですよ。
 

道新  元常務は本人が返しに行って
 

道新  金を渡した支店幹部がいなかったので
 

道新  女性従業員に渡した
 

道新  その際、預かり証を書いてもらったが、
 

道新  それが見つからない。
 

道新  そして元副主幹ですが、
 

道新  彼も自動車で送られる際、
 

道新  強引に押し付けられ、
 

道新  会社に戻って確認すると
 

道新  金が入っていた
 

道新  返そうと思ったが…
 

道新  既に午後4時!
 

道新  時間が遅い!
 

道新  だから翌日、自宅近くの郵便局から
 

道新  現金書留で送った。
 

道新  もちろんその際に受領証を貰ったが、
 

道新  紛失した!
 

道新  まあ自動車を止めて返せるだろ…とか
 

道新  午後4時なら返せるだろ…とか
 

道新  せめて電話くらいできるだろ…とか
 

道新  色々意見があろうかと思いますが、
 

道新  それは参考にさせていただきます。
 

道新  つまりまとめると、
 

道新  金は貰った
 

道新  でも返した。
 

道新  返した根拠は無い。
 

道新  でも返して”ない”根拠もない。
 

道新  どっちもどっちだ!
 

道新  じゃあ…イイじゃん!
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とは言ってないが、

そんな感じの検証記事だ。



因みにこの調査は社内のみでやり、
第三者は入ってないようだ。
ハッキリとは書いてないが…



さらにこの事態を北海道新聞が把握したのが、
1991年12月18日


そして本格調査が行われたのが、
1992年1月8日


年末年始があるとはいえ、
調査開始まで20かかっている。



もしかして…

「たいした問題じゃない」

と思ってたのか?



結局、最初元常務が断った
野球解説者と阿部長官の対談は実現

そして記事になった。


それは北海道新聞の元副主幹が
多大な影響を行使したからだ。

その動機に金が無かったとは
言えないだろう。



北海道新聞は
金で記事を売った!





記者の良心はどうなっている?




まあ確かに10万円じゃ
たいした罪の意識は感じないだろう。




でもおかげで札幌ドームは
多大な市民負担が発生しそうだな。


これからも赤字は続くだろうし。



北海道新聞は

応分の負担をしろよ!