【不可思議な体験パート4】 第60回
前回に続いて、スピリチュアルおばちゃんの家に宿泊した時のもう1つの話。
その前に前回書いた日本人形
髪が伸びている
のを思い出した。
しばらく経ってから見たら、髪の毛がザンバラ頭になっていた。
どうしちゃったの?と聞くと、おばちゃんは
「あぁ、それね。なんか髪が伸びちゃってるんだよねえ」
と澄まし顔・・・。
いやあんた、余裕ぶっこいてないで、この人形お寺に預けましょうよ。
今はどうなってるのだろうか・・・今度聞いてみるとしよう。
では話を。
前回出てきた友だち3人・・・じゃなくて2人とまた泊まりに行ったのだが
そこにちょうどおばちゃんの友だちという二十代半ばくらいの女性も遊びに来ていた。
「この子たち怖い話が好きで、泊まりに来たのよ」
みたいな話が出て、その女性は
「えー私は幽霊とか信じないな。見たことないし」
な~んて言っちゃった流れで、そんな体験が出来るなら是非って事で
その人も泊まる事となった。
その後何をしたのかあまり覚えてないが、たぶん飯食ったり怖い話でもしていたんだと思う。
で、夜もだいぶ更けてきた頃
同級の亡くなった父親――おばちゃんからすれば旦那さんの仏壇に皆でお焼香する事になった。
皆で線香に火を付けて香炉に立てたのだが、しばらくして女性が立てた線香だけが
クターッ
と倒れだした。
え?なんで
倒れた線香を元に戻す。
しばらくするとまた倒れる。
元に戻す。また倒れる。
・・・おかしい。
おばちゃんがその線香を引きぬくと
なんと
火をつけていない下からも燃えだしていた。
「あんたが霊を信じてないって言うから、教えてるんじゃないかな」
おばちゃんは至って普通の顔で、平然と言う。
それに比べて、俺たちは驚愕の顔。
その後も
風呂場から水の流す音
や
誰もいない2階から話し声
が聞こえたり(聞こえているような)で、存分に恐怖を味わった。
そんな感じのテンヤワンヤの中
そろそろ寝ましょうかと。
2階の一室で、俺と友だち2人とその家の同級の計4人が。
もう一室で、おばちゃんと女性の2人が寝ることとなった。
怯えていた俺たちは部屋を暗くする事ができず、煌々と電気を灯したままに。
「これで本当に霊が来てて姿なんか現したら、小便漏れちゃうな ぎゃはは」
なんて怖さを紛らわす為にジョークを交えて話をしていたその時
ドゴーーーンッ!
耳を劈く、ドアを思いっきり閉める衝撃音が階下から鳴り響いた。
「おわっ!!!今のなんだ!!!」
皆で叫んだ瞬間
フッと電気が消えた。
「うぎゃあ――――――――――っ」
と叫んで布団をかぶる俺たち。
それと同時にドタドタドタッと階下に駆け足で降りていく音。
しばらくすると上ってくる音。
それと同時に消えていた電気が点いた。
ひいぃぃぃ、誰? お化けが上ってきてるのかあっ!
姿を現したのは
様子を見に行って戻ってきたおばちゃんだった。
「あー良かったね。ドア調べに行ったけど、鍵閉まってたから大丈夫。早く寝なさい」
それだけ言って、スタスタと隣の部屋に消えた。
何が大丈夫なんじゃいっ!!!
ドア閉める音がしたのに、鍵閉まってる方がおかしいわっ!
俺たちは身を寄せ合ってガタガタ震えていたが
やがて1人、また1人寝息が聞こえてきた。
なんでこの状況で眠れるのか・・・
俺は周囲を見渡し、ただ1人ガンガンに冴えている脳みそを恨んだ。
取りあえず目を瞑ろう。
すると階下から
ミシッ ミシッ
と、誰かがゆっくり上ってくる音が聞こえる。
気のせいだ 気のせいだ
自分に言い聞かせるが、どんどん音が近づいてくる。
俺は布団をかぶった。
いや、かぶってしまった。
一度布団をかぶってしまうと顔が出せない。
顔を出した時に
目の前にヌッとこの世の者ではない顔が飛び出てきたら・・・
恐怖で動けなくなった。
やがて布団のすぐ上から息づかいまで聞こえてきてるようなそんな気すらして
あっち行ってください あっち行ってください
と心の中で呟きながら
一睡もせず夜が明けた。
朝になり、ボロボロの顔で帰ったのは言うまでもない。
そして同行した女性も、ちょっとは霊の存在を信じたようだった。
おまけなのだが、
俺は1人で眠れず恐怖と戦いながら布団をかぶってる間
男性の
うううっ
という苦しげな呻き声と
ちりんちり~ん
という鈴の音を聞いている。
誰に聞いても、そんなの聞いてないということだった。
そうだそうだ。俺の空耳だ。良かった良かった![]()
と思ったその矢先
女性が近づいてきて耳元で
「実はそれ・・・私も聞いたの
」
なあんだ、お姉ちゃんも朝まで眠れなかったのかいwww![]()
少し仲間意識が生まれ安堵した。
ん・・・
って、
あれは空耳じゃなかったんかい!!!![]()
【不可思議な体験パート3】 第59回
前回書いた、スピリチュアルおばちゃんの続き。
このおばちゃんは前出したように、小学校時代の同級生のお母さんである。
父親は同級が幼い頃に他界しているので親子2人の生活だが、とっても明るい家庭。
で、ここだけの話。
その家はおばちゃんが美容室を営んでいるのだが
オバケが出たなどの怪奇現象話が盛りだくさん。
一部のガキんちょたちからは
幽霊屋敷
なんて恐れられていた。
幽霊話が大好物な俺はヨダレを垂らしながら友だち2人と連れ立って、何度か泊まりに行っていた。
で、行く度に体験してるんだこれが。
その時の話を2つほど書こうと思うが、今回はその1つを。
小学校6年くらいの時に、友だち2人とその家に泊まりに行った時の話。
名目は、おばちゃんのワクワクドキドキ怪談話~
で、いくつかの怖い話を聞いて盛り上がってきた後、心霊スポットに出掛けようとなった。
するとおばちゃんが
「あれ?車の鍵がない。 みんな探して~」
って事で、みんなでワラワラと探し出した。
その家には居住区から美容室へ通じる6畳ほどのスペースがあり、俺はそこをお探す担当となったのだが、
そこには、ガラスケースに入った日本人形が一体置かれていて、以前からなんか気持ち悪いな~と思っていた。
その時も鍵を探しながら、視界の片隅で捉えたそれはやっぱり気持ちわるぅ~と思っていた。
30分ほど探し回ったが鍵は見付からない。
で、同じところを探すハメになったのだが、その日本人形をまた見た時に
あれ?
と思い
うわっ!
と叫んだ。
俺の叫び声で、なんだどうしたと皆が集まってきた。
俺は震える声で言った。
「ねえ、この人形
さっきっと顔の向きが変わってるよ」
そうなのだ。
最初見た時は若干左を向いていた顔が、今は若干右を向いているのだ。
友だちは口々に
「やめろよ~」「うそだろ~」
なんて言って、俺同様にビビリだした。
するとおばちゃんが
「あれ?」
と言って日本人形を指さした。
「鍵」
なんと車の鍵が
その顔が動いた日本人形のガラスケースの上にあったのだ!
おかしい・・・
俺が最初に見た時には置いてなかった・・・ような気がする。
おばちゃんがボソッと
「こんなところに置くはずないんだけどな・・・
もしかしたら、行くのをやめろって事かな・・・」
なんて言うもんだから、みんなギャーだのヒーだの騒ぎ出した。
でも結局その心霊スポットに向かう事となった。
しかし、その目的地が近くなると真夏だというのに、おばちゃんの全身が鳥肌に包まれ出した。
「あ、ちょっと止めた方がいいかもしれない・・・どうする?」
なんて言うもんだから
え?ここまで来たのに? それはないでしょ。
みんなで顔を見合わせて一斉に言った。
「帰ろう!」
あれ、行ってたらどうなってたんだろ・・・
だいぶ年月が経ってから、あの日本人形の顔の向きや鍵は、おばちゃんのホラー演出なんじゃないかと思ってもみた。
が、
おばちゃんはあそこに一歩も足を踏み入れてなかった
のを思い出し、再びゾッとさせられた。
で、全くどうでもいい話だけれど
この文章を書いている時に、俺は泊まりに行ったのを
『友だち3人と』
と書いてる事に気づき修正した。
『友だち2人と』
が正解。
なんで3人って書いたんだろ・・・
【不可思議な体験パート2】 第58回
今でも付き合いのある、同級生のお母さんがいる。
同級生のお母さんとの付き合いというと
どうせこいつの事だから、手を出しちゃったとかだろ?w
と想像する人もいるだろうが、今回は全く違う。
この人の霊感というか、江原並のスピリチュアルなパワーがハンパない。
どんだけの能力かと言うと
「あんた、今年バイク乗っちゃ駄目だよ」
と忠告された人が
その忠告を無視してバイク事故で死んでしまったくらいの、トンデモパワーである。
そんな話が幾つもあって、相談者がかなり訪れている。
そんなおばさんに可愛がってもらってるので
今後、このおばさん話を何点か書こうと思う。
今回は2つほど。
うちの弟の奥さんの父親が、数年前に大病を患って亡くなってしまったのですが
病院で余命を宣告されてから、その父親は非常に精神面が不安定になってしまったそうです。
周囲に当り散らし、喚き叫び
母親ももほとほと疲れてしまい、家族がバラバラになってしまいそうな状況でした。
その時にうちの母が、その弟の奥さんのご両親をこのおばさんの元へ連れて行きました。
どんな話をしたのかまでは教えてもらってはいませんが、その父親は涙を流しながら感謝をしたそうで
それからは亡くなるまで安らかな日々を過ごす事が出来たそうです。
この話は母から聞いていたので
そのおばさんに会った時に、おばさんのお蔭で安らかに逝ったみたいですよと伝えました。
「そう・・・それは良かったぁ」
と、一度天を仰いだその顔が、神々しく見えたのを思い出します。
こんなパワーのおばさんなので
俺は必ず彼女が出来ると、親よりも先にこのおばさんに報告する。
その中で一度だけ、「絶対にやめなさい!」と言われた女性がいる。
理由は伏せておくが、その剣幕はハンパなく
後で知った話なのだが
俺の母親に
「付き合いをやめさせた方がいい。まして結婚など言ってきたら、絶対に反対した方がいい!」
とまで言ったくらい。
俺はその彼女の人と成りを、ほとんどおばさんに喋ってない。
それでこんな事を言われたからと彼女と別れられる訳もない。
しかし、普通の男女間のもつれで別れたのでまあ良しとする。
で、このおばさんに22、3歳の頃に言われた話で
「あんたが女のケツばかり追っかけてばかりいないで、遊ばずに精進して自分を高めていれば
27歳になった時に、あんたの事を一生懸命守ってくれる5歳下の素敵な女性と出逢えるよ」
と。
当時、年上女性ばかりを好きになり年下など興味がなかった俺は
「んな、訳ないw」
と鼻で笑っていたが
実際、27歳で本当に5歳下の一生懸命守ってくれる女性と出会い付き合った。
それを付き合った後に思い出し、ゾーッとした思い出がある。
それを早速報告すると
「あんた、女遊び続けてたのに、よく出会えたねえw」
と言われたw
まあ結局は俺が原因でその女性とも別れてしまい、今では別の人と付き合っているが
そのおばさんに
「本当は以前の人に戻って欲しいんだけどねえ。あんたの事待ってる感じがあるから。あんたはその人に色々助けてもらったんだから、それを気持ちだけでも返さなくちゃ」
続けて
「でもまあ、今の人も良い人だからあんたが良いならいいけどね。
それにしても、あんた40歳くらいになったら凄くモテるから、そっちの方が心配だ。フラフラするんじゃないわよ!」
と言われた。
嬉しいのかなんなのか、複雑な気分・・・
未来のことで説教くらいました。
【不可思議な体験パート1】 第57回
小学生の頃の話。
それはセミの鳴き声が、耳に纏わり付くほど暑い季節だったと覚えている。
当時団地住まいだった俺は
団地の前で斜め上に住む友だち含む何人かと、ゴムボールを使って野球をしていた。
すると母親が階段を降りてきて、こう言った。
「買い物行って来るね。誰もいないけど鍵開けてあるから」
それからしばらくして、野球も飽きたので友だちとバイバイして俺は家に帰った。
家のドアを開けあがりかまちに足を踏み入れた時、ハッとした。
右手奥に見える部屋に
真っ白い着物を纏った年の頃20代前半から半ばほどの女性が
こっちをじーっと見て立っていたからだ。
俺は固まったまま動けなくなり、その女性をじーっと見返した。
その女性もじーっと見てくる。
たぶんそれは数秒程度の事だったと思うが、体感的には数分にも感じられる出来事だった。
しばらくすると、その女性は左手の方に移動していき見えなくなった。
それは歩くというより、横にスーッと流れていく感じだったと今でもハッキリ覚えている。
緊張が解けた俺は思った。
「あれ? 誰もいないって言ってたのにお客さんかな? それにしても綺麗なお姉さんだぁ」
当時から綺麗なお姉さんには目がない俺。
そう、俺が固まって凝視した理由は
見知らぬ綺麗なお姉さんが、表情を変えずに俺を凝視していたからだ。
所謂、綺麗なお姉さんの視線に釘付けってところである。
母親の「誰もいない」という言葉はこの為の伏線で、俺を喜ばそうとするドッキリだぁ
なんて思いながら、スタスタと部屋の中に入っていった。
で、そのお姉さんが消えた場所
押入れの前に立った。
そこで、あれ~?と、ようやくこのバカは思った。
「え?ちょっと待て。なんで押入れの中に入るんだ? それに・・・」
そう、
この押入れはミシンだの小物だのがビッシリ入っていて、人の入るスペースなど無いことを思いだしてしまった。
隙間のない場所
↓
人間じゃ入れない
↓
じゃあ入れるのは?
↓
・・・ゆ、幽霊!!!
その瞬間、あわわわわぁ と呟きながら、抜けそうな腰を抑えて家を飛び出し
さっきまで遊んでいた斜め上の子の家をピンポンピンポーン。
「大ちゃん、大ちゃーん、ちょ、ちょっと来て!」
「なに? 顔色わるいよ」
訳を話すと嫌がると思ったので、何も言わず家に連れてきた。
「いいから、押入れ開けてみて」
両手を合わせる俺を薄気味悪そうに見る友達。
押入れをガラッと開けた。
誰もいない・・・
当時住んでいた団地は、大庭霊園という大霊園のすぐ横にあり、時期もちょうどお盆だった。
今思えば、お墓に戻る時にちょうど俺んちを通っちゃったんだろうなあ。
という話です。
でもとっても綺麗なお姉さんだった
というのが、今でも脳裏から離れません。
【健忘症?】 第56回
という事で
よく女性の名前を忘れる。
そして実は名前どころか、顔すら忘れる。
知らん子が手を振ってくる。
しかも俺の名前まで呼んでくる。
・・・誰あれ?
そこで知人に突っ込まれる。
「お前、2ヶ月前くらいにあの子と2人で呑みに行ってたじゃねえかw」
?そうだっけか・・・ あ~はいはい! 確かに見覚えあるような気がする!!呑みに行ったような気もする!!
でも・・・名前が全く思いだせないwww
こんな事も。
飲み屋でカウンターの隣に座った初めて出会う女性と会話となり、話も弾んだ頃
何か違和感を感じる。
あれ? この子の口ぶり
俺を知ってる風だ。なんで?
で、質問する。
「そういえば、初めましてだよね?」
すると
「はぁ? 以前会って話してますけど。しかも相談まで聞いてもらいましたけど。最低」
一体なんなのでしょうか。
実は抱いた女の名前すら即忘れ、顔も忘れる事すらある。
あれ? この子抱いたことあるような ないような
とwww
覚える気がないのか健忘症なのか
そのうち親や大事な人まで忘れそうで怖い
しかし男性の名前は忘れにくい。
そこが唯一の救いw
死霊のはらわた より

