母の日のお祝いに、息子一家に連れられ、新宿の「ダンシング・クラブ」で食事をすることになった。店を選んでくれたのは、大学生の孫たちである。
店の中に入ると、大音響の音楽。店内の明かりがこの音楽に合わせて明滅する。我々夫婦がよくいくサイゼリアやガストなどとはまったく違う雰囲気である。
案内されてテーブルに付く。食事は、カニ、エビ、貝などの海産物とそれに混ぜ合わせる野菜を選び、ソースを選んで注文する。メニューを見てどのようにオーダーするか分からなかったが、ウェートレスの親切丁寧な説明を受けて、とりあえず2種類の料理を注文した。我々と長男の夫婦、それに孫二人、合わせて6人で食べるには、量が少ないと思ったが、「追加すればよい」というウェートレスのアドバイスに従った次第。
飲み物は、ビールにはじまって、それこそあらゆる種類の飲料がそろっていた。
最も驚いたのは、料理が運ばれてきた時である。大きなビニール袋に入った料理をテーブルの上にドバッと押し出すのである。テーブルには紙製(?)のシートがかかっているが、何とも原始社会を思い出させるようなサーブの仕方である。
そして、食事をするためのフォークやナイフ、箸などの類がないのである。あるのは、カニやエビの殻を切るためのハサミ状のものだけ。つまり、料理は、手でつかみ、それを口に運んで食べるのである。はじめは慣れない手つきで不器用に食べていたが、慣れるに従い手をベトベトに汚しながら、肉や野菜を頬張ることとなった。
この店の秀逸は、働いているウェートレスである。ちょっと手招きすれば、直ちに飛んでくる。皆、太ももをいっぱいに露出するユニホームを着ていて、健康的な顔立ちと体型、それに運動選手のような身動きが、この種の類似店のウェートレスとは一線を画している。接客の態度、言葉使いは、国際線のスチュワーデス並みである。
料金は、母の日のお祝いということで息子が支払ってくれたので、不明。ただし、2時間の時間制であり、それほど高くはなかったと思う。
我々は、夕方5時に店に入り、2時間後の7時前に店を出たが、店の前には入店を待つ若者でごった返していた。筆者のような年配の客は少ないようであるが、時にはこうした変わった店で食事をするのも、長生きにつながると思い、この店を見つけてくれた孫たちに感謝、感謝である。
