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先に磐越西線での待避(追い抜き)を紹介しましたが、支線区での待避(追い抜き)は珍しい事例かなと思うので、レポートします。
【その1】は、1986.11.01改正の米坂線今泉駅であった待避(追い抜き)です。
羽前椿から米沢に戻る148Dは、今泉駅で新潟から山形に向かう1814D急行べにばな4号を待避します。
148D 今泉18:30-19:05(米上)。
たっぷり30分以上停車している間に、
急1814D 今泉18:47-48(長上)
が先行します。
追い抜く1814Dが(長上)に着発して、148Dは、他の普通列車も着発する(米上)に着発します。
148Dは、1814Dよりも先行しようと今泉から進むとすると、羽前小松で対向の急1813Dと交換となります。羽前小松は待避(追い抜き)ができないので、148Dが米沢まで急1814Dを先行しないとなりません。その分、後続となる急1814Dが遅くなってしまいます。
148Dを1813D米沢発前に到着させるとなると、前の普通列車130Dとの間隔が近くなりますし、何より148Dの前運用の147Dの米沢〜羽前椿が早まることになり、米沢からの帰宅需要に応えられないのかも知れません。
羽前椿で(145D羽前椿 下本着、1814D通過後に下本→上本)と入れ換えをすれば、148D羽前椿18:50ごろ発で今泉に向かえば、今泉退避は回避できるかと思います。しかし、民営化直前のこの改正時期です。そのような運転扱いはせずに、今泉待避が設定されたようです(すでに羽前椿は委託駅で、運転要員はいなかったようですし)。
1989年3月の今泉駅配線略図です。(KASAさんご提供)。
長井線が3セク化された後の略図ですが、1986年11月もほぼ同じものだったと思われます。
米坂線の上り列車が(長上)に着発するのは、1814Dのみでした。サビ取りも兼ねていたようです。朝の時間帯に2本あった長井線長井~米沢の上り直通列車は(米上)を使っています。この当時、米坂線羽前椿(犬川)方から長井上本、長井線長井(時庭)方から米坂上本のルートも取れました。2023年現在、長井線が会社線となっていることもあってか、このルートは取れないものと思います。また、今泉駅構内米沢、赤湯方の長井線←→米坂線の渡り線も廃止されています。
今泉駅の配線については、f54560zgさんの懐かしい駅の風景で詳しく紹介されています。
山形の路線には、山形新幹線開通直前くらいまで、DC急行列車が残っていて、その運転は興味深いです。高速道路、国道の整備や都市間バスの運転とのかねあいもあったのでしょう。列車体系と道路整備、都市間バスの歴史的経過を見るのもおもしろそうだと感じました。
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2023.09.19 今泉駅配線略図追加
2023.09.20 時刻表追加